バックナンバー:バース・デイ

BACK NUMBER #668 2019.5.11 O.A.

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最速の男・桐生祥秀と最強の男・山縣亮太 再起を懸けた戦い
いよいよ2020年東京五輪まで、あと1年と迫っている。その東京五輪への出場権を懸けた熱い戦いは各競技それぞれすでに始まっている。それは陸上界でも…。
2017年日本人史上初となる9秒台を達成した、桐生祥秀(23)この歴史的な快挙に日本中が沸いた。しかし、桐生はこの快挙を達成して以降、連戦連敗、さらに国際大会の日本代表からも落選し、9秒台はおろか、記録も伸び悩み続けていた。一体何が起こっていたのか…そこには9秒台を出したからこその苦悩があった。9秒台スプリンターとなった桐生の次なる目標は世界のファイナリストになること。そのために、桐生は世界陸上やアジア大会に照準を定め、そこで最大の力が発揮できるよう、練習を行っていた。そんな桐生の苦しみの始まりとなったレースが、2018年6月の日本選手権。この大会はアジア大会の代表選考を兼ねていた。桐生にとって、この日本選手権はただの通過点にすぎない…はずだった。結果はまさかの3位…日本一を逃すと共に、この年で一番の目標だったアジア大会の100m代表からも落選した。ここで躓く事など考えもしなかった桐生はその現実を受け止められずにいた。それからも、一度外れた歯車をもとに戻すことは出来ず、思うような成績を残せなかった桐生。日本人最速にも関わらず、なぜ勝てないのか。そんな厳しい非難に晒された。そして東京五輪を1年後に控えた、2019年。もう足踏みは許されない。そんな桐生が1年間で取り組んだのは、肉体改造だった。貪欲に様々なものを取り入れた。その一つが、なんとボクシング。一見、陸上と全く関係ない練習のようだが、実は走ることと、綿密に結びついているという。さらに、丘の上より、エネルギー消費量が格段に高い水中で全力ダッシュ。全身の筋力アップ絶大な効果がある。また、特に力を入れたのがウエイトトレーニング。中でも、スプリンターのエンジンとも言うべき、お尻周りの筋肉を重点的に強化。体脂肪を減らしながらも、体重をキープしたことで、筋肉量も格段にアップした。様々なトレーニングで鍛えた体は、研ぎ澄まされていた。そして桐生は、2018年の嫌な流れを断ち切るように、2019年初戦から勝ちを重ねた。さらに、世界大会の派遣標準もクリアする好記録、10秒8をマーク。2018年のシーズンベストを上回る記録だ。アジア選手権では、日本人初のアジアチャンピオンにも輝いた。
一方、2018年、日本人相手に6戦6勝と国内で無敗を誇る男・山縣亮太(26)山懸は世界の壁を破れず、国際大会で思うような結果を残せていない。ロンドン・リオと2大会連続で五輪に出場するも…いずれも準決勝敗退。そこで、これまでとは環境を変えて初めてIMGでの合宿を決意。山縣はこの合宿中に錦織圭と会い練習を見学。世界のトップクラスの選手の意識の高さ触れ、山懸は自分の甘さを痛感したという。それから山縣は世界という先を見据えて、ひたすら練習に打ち込んだ。そして2019年。世界陸上の出場選考も兼ねたレースに挑み、見事優勝。世界陸上の代表入りへ一歩前進した。
悔しさをバネに、今飛躍の兆しを見せている桐生と山縣。東京2020五輪まであと1年。2人はこれから、世界を相手にどんなレースを見せてくれるのか、期待したい。
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