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BACK NUMBER #662 2019.3.30 O.A.

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貴景勝(22)大関昇進を掴み取った大阪場所の舞台裏
いま相撲界で、異例のスピードで番付を駆けあがり注目を集める日本人力士がいる。平成最後の場所で大関獲りに挑んだ貴景勝22歳だ。その戦いの舞台裏に密着した。
大関昇進伝達の使者を迎える2日前、貴景勝の宿舎を訪ねた。そこには過去の力士の伝達式を見入る貴景勝の姿があった。自分の思いを伝えるためにはどんな言葉にすべきか考えていたのだ。考え抜いて決めた言葉が“武士道精神”
貴景勝の大関昇進が具体的に見えてきたのは、4ヶ月前だった。スピード出世を果たし、11月の九州場所で13勝を上げ見事に幕内初優勝を遂げた。関脇昇進を果たした2019年の初場所も11勝の好成績。直近3場所合計33勝の目安をクリアしたが、あと一歩のところで大関昇進は見送られてしまった。持ち越しとなった大関昇進。2019年3月場所前、稽古場に連日訪れる多くの報道陣。22歳の若者に容赦なく襲い掛かる重圧。厳しい稽古が終わると宿舎に戻り、リラックスすることを心掛けている。お気に入りの音楽をかけながら読書をする「相撲に役立つ勉強は嫌いじゃない」とメンタル、栄養学に至るまで役立つと思うものは何でも取り入れる。そして強い力士になるにはどうすればいいのかと、常に自分と向き合い続けているのだ。その原点は相撲を始めた少年時代にあるという。今でも身長175センチと幕内で4番目の小兵力士の貴景勝。子供の頃も決して体が大きいわけではなかった。体格で勝る仲間達に負けることも少なくなかった。負けたくないという一心で少年は増量に勤め、小学6年で体重90キロに。食事面だけではなく、父と共に独特なトレーニングを重ね素質を開花させていった。その後、中学・高校では全国優勝を果たし、遂にその名を全国に轟かせるまでに成長した。
いよいよ迎えた三月大阪場所。押し相撲を武器に戦い続けてきた貴景勝。このチャンスを逃すわけにはいかない。大関昇進の目安は10勝。横綱2人大関が3人いる中、簡単な数字ではない。初日、得意の押し相撲で白星発進。しかし3日目、手痛い黒星。中日8日目を終え6勝2敗と追い込まれた。後半戦に万全を期するため、東京からトレーナーに来てもらい体のケアを行った。疲れが溜まり、固まったからだを元の状態に戻す。大関の座がかかる、後半戦に、万全を期した。運命の千秋楽の朝、大関昇進をかける、運命の舞台になった。そして迎えた勝負の一番。見事な押し相撲で10勝目を飾った。22歳にして大関の昇進を決定づけた瞬間だった。
貴景勝22歳、遂に掴み取った大関の座。相撲道に精進し、横綱を目指す、次なる、待ったなしの戦いは、もう始まっている。
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