バックナンバー:バース・デイ

BACK NUMBER #658 2019.3.2 O.A.

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トライアウトに2年連続で挑戦・高橋洸を支える3歳年上の妻
毎年、行われているプロ野球12球団合同トライアウト。現役続行の望みを叶えることが出来た選手はほんの一握りだ。これまで2年連続で受験してそのチャンスを勝ち取った選手は今まで誰一人としていない。「可能性はゼロではない」とこの戦いに挑んだ元巨人・高橋洸(25)の挑戦を追った。
日本文理高校で甲子園に出場、新潟県勢で初の決勝進出を果たした高橋は、ドラフト5位で巨人に入団した。俊足を生かし将来の1番バッターと期待されたが、度重なるケガで、わずか2年で育成選手に降格してしまう。その後、2桁の背番号を取り戻すことが出来ぬまま、24歳の若さで戦力外通告。その年にトライアウトを受験するが、どのプロ球団からも声が掛からなかった。社会人野球チームでプレーを続けたが、あくまで仕事がメインの生活に違和感を覚え会社を退職した。そんな夫を理解し、誰よりも応援していたのが3歳年上の妻、しおりさんだった。
当然、仕事を辞めた夫には収入がない。子育ての傍ら内職で家計を支える苦しい生活。
妻の手作り弁当を持ち、朝から自宅近くの河川敷での走り込み。そして、ジムでの筋肉トレーニング、バッティングセンターでの打ち込みの日々。バッティングセンターの使用料だけでも月3万円を越す出費だ。そんな野球漬けの生活を3カ月続けた。トライアウト前日、高橋は妻に感謝の思いを伝えグラウンドにむかった。
プロ野球復帰を目指して妻と共に挑んだ2度目のトライアウト。今、出せる全力のプレーで臨んだ高橋だったが、自身でもプロ復帰は厳しいと感じていた。自宅に戻り、NPBからの連絡を待っていた日々で高橋は「自分を信じ、ここまで支えてくれた妻のために、挑戦し続けるべきなのか?」と自問自答を繰り返していた。トライアウトから1週間が経ち高橋は妻に野球を諦めることを伝えた。育成選手に降格して苦しんでいた時期に結婚をし、その後も二人で戦い続けてきた妻は、夫が野球を諦めることを、受け入れられずにいた。しおりさんが心の中で一番心配していたのは、家族のために野球を諦め、高橋が後悔することだった。
妻の思いを聞いた高橋は、更に思い悩む日々を送ることとなった。そして3日後、高橋は自分に野球への未練は、もうないと、妻に伝えた。妻は夫の決意を受け入れた。
高橋は、残念ながらプロ野球では1軍で活躍するという夢を叶えることが出来なかった。しかし今、新しい人生のスタートをきった。プロ野球選手の妻として支え続けてくれたしおりさんとの新しい挑戦。そんな高橋洸(25)の新たな戦いを応援したい。
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