バックナンバー:バース・デイ

BACK NUMBER #550 2016.12.10 O.A.

バックナンバー
最強のママさんボートレーサー 長嶋万記
5歳の娘を持つ母。彼女は年間3000万円を稼ぐトップアスリート。最強のママさんボートレーサー長嶋万記(35)。全国を転戦し、戦い続ける妻に代わって、1つ年上の夫が子育てを一手に担う。家族一丸で挑むのは、女子レーサーの頂点を決めるビックレース。水上に命をかける妻と、支える家族の熱き戦いの日々を追った。
どこにでもある家族団欒のひととき。夫と妻が可愛い盛りの5歳の1人娘、流可ちゃんとゲームに興じていた。そのゲームとは大好きなママのお仕事、ボートレースの卓上版。まだ5歳の幼い心には、年間200日も会えない強いママの姿が、絶対的なヒーローとして映っている。現在、200名近く在籍する女子レーサーの中で、長嶋の実力は群を抜く。最大の武器、鋭いターンで勝ち星を量産。わずかな隙を逃さず、ライバルを一気に置き去りにしトップへ。男女が同じ舞台で戦うボートレースの世界で、長嶋は今シーズン女子レーサーNo.1の優勝回数を誇る。結婚、妊娠、出産を経て、頂点にまで上り詰めた、今注目のママさんボートレーサーだ。そんな長嶋を支えているのが、かけがえのない家族。しかし、彼女がママの顔を見せるチャンスは限られている。自宅で過ごせる時間は、年間100日程度。それはボートレーサーである以上、避けることの出来ない宿命だ。全国に24か所あるボートレース場を転戦。1つの大会は主に6日間行われ、その間は違法行為を防ぐため、選手宿舎で外部との接触を一切断ち切り、過ごさなければならない。レース場からレース場へ、自宅に戻ることなく移動。その隙間はトークイベントなどで埋まり、この1か月、家族で過ごせたのは、わずか4日。勝負に徹す長嶋のズボンには娘・流可ちゃんからの応援メッセージが書かれている。レース直前、彼女は必ずそのメッセージに触れ戦いに挑む。
長嶋が戦い続けることが出来るのは、夫・智晃さんの協力があってこそ。日々、成長する娘の姿を見る事が出来ない長嶋のために、夫・智晃さんが娘をビデオでこまめに撮影している。智晃さんは、オートバイメーカーに勤めるサラリーマン。その傍ら、娘・流可ちゃんの育児を一手に引き受けてくれた。3年前の映像が残っている。朝6時に起きた智晃さんは、流可ちゃんを起こさないよう、ベッドから連れ出しある場所へ。自宅の裏にある智晃さんの実家。仕事をしている間、流可ちゃんを預かってもらうのだ。智晃さんの勤務時間は、朝7時から夕方4時。夜に育児の時間が取れるよう早めに上がるシフトにしてもらっていた。育児は帰宅した瞬間から息つく間もなく始まる。智晃さんは、自分が子育てを引き受け、妻がレースに集中できる環境を守ることこそが、家族にとって最良の形だと考えている。長嶋は自宅に帰って来るたびに娘の成長を実感し、夫のへの感謝の思いが込み上げる。
長嶋は今年、あるタイトルを狙っていた。それは女子レーサーの頂点を決めるビッグレース、クイーンズ・クライマックスでの優勝。レーサーになって何度も挑んできたが、未だ手にしたことがない栄冠だ。悲願の初制覇へ。からだの準備も怠らない。パーソナルトレーナーのもとで更なるレベルアップをはかる。ボートレースは体重が軽いほど、よりスピードが出て有利だと言われている。身長165cmの長嶋は、出産後も体重49kgをキープ。筋肉も鍛えている。
2016年11月。約2か月後に迫ったクイーンズ・クライマックスをにらみ、長嶋はあるレースに出場した。そこには、過去クイーンズ・クライマックスを制覇した選手が多数出場。自分の実力を計る絶好のチャンスと考え挑んだ。その予選で長嶋が魅せた。抜群のターンで一気に先頭に躍り出ると、そのままトップをキープし一着でゴール。続く優勝決定戦でも勢いそのままに優勝を果たした。それは、長嶋にとってクイーンズ・クライマックス初制覇に向け、手応えを感じさせる勝利だった。
娘と夫に支えられ、最強のママさんボートレーサー・長嶋万記が女子の頂点に挑む。火花散る戦いの果てに彼女はもう1つのバース・デイを迎えることができるのか?楽しみでならない。
[BACKNUMBER]
banner_AD
Loading…

SNS

TBSトップページサイトマップ Copyright© 1995-2024, Tokyo Broadcasting System Television, Inc. All Rights Reserved.