バックナンバー:バース・デイ

BACK NUMBER #452 2014.12.27 O.A.

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元世界王者 井岡一翔/ミニマム級ボクサー 高山勝成
エリート街道を走り続けた男がどん底でもがき苦しんでいる。元世界王者、井岡一翔。今年5月、プロで初めて敗北を喫した悔しさは、長年、井岡が書き続けた、ボクシングノートに刻まれていた。トレーナーとして、鍛えてくれる父の為に、そして誰よりも応援してくれる母のために。このままでは終われない。来る大晦日、復活の大舞台に上がる井岡の苦悩と再起にかける日々を追った。
2014年5月、フライ級・世界タイトル戦。
プロデビュー戦から5年間、14勝無敗の井岡は、既にミニマム級、ライトフライ級、2つの階級で世界王者になっていた。この試合に勝てば、日本人史上2人目の3階級制覇。それは、井岡が幼い頃から夢見た悲願だった。
しかし、序盤から相手に主導権を握られた井岡は、プロになって初めての敗戦。同時に3階級制覇という夢が散った。プロに入って初めて味わった屈辱。井岡はこの敗戦によって、単なる一敗ではとどまらない大きなショックを受けていた。その重みは、計り知れないものだった。大学生の頃から続くボクシングノートには…
「プロでの初黒星、悔しかった」
「思い描いていたことが、崩れていった」
「でも、その気持ちは俺だけじゃない」
「みんなの気持ちに応えられず、悲しませた」
「このままじゃ終われない。終わらせられない。」
「ここからもう1度、はい上がってみせる」
自らの悔しさだけではない。支えてくれた人々の期待に応えられなかったという思いでいっぱいだった。ボクシングのエリート街道を順調に登り続けた男が、始めた味わった挫折。しかし、いつまでも沈んでなどいられない。もう1度ゼロから始めようと決意した。
世界王者奪還へ。井岡は、悔しさを胸に再び歩き始めた。トレーナーの父・一法は、久しぶりに息子とある事を始めた。それは、歴代の世界王者の戦いを映像で研究すること。井岡がボクシングを始めた中学時代に親子で毎日にしていたことだという。
「世界王者になりたい」
そんな思いで、目を輝かせていたあの頃を一法は思い出して欲しかった。そして、今まであまり行っていなかった出稽古も始めた。これまで世界戦の前には、海外から世界ランカーを呼び寄せ、スパーリングを行っていたが、世界王者という肩書を失った今、自分はそんな立場にない。甘えを一切断ち切ろうと、週に一度、他のジムに出向きスパーリングを続けた。
そして11月20日、井岡に待望の大舞台が決まった。4年連続での出場となる大晦日のリング。相手は、元世界フライ級暫定王者、ジャン・ピエロ・ペレス。的確なディフェンスと、相手の隙を逃さないカウンターを得意とする33歳のベテランボクサーだ。世界王者奪還に燃える井岡にとって、プライドを取り戻すためには、絶対に落とせない一戦だ。
そして、大晦日のリングには、前人未到の記録に挑むこの男も出場する。ミニマム級ボクサー、高山勝成31歳。現在、メジャーのボクシング団体は4つ。高山は既に3つの団体で世界王者になっている。残る1つ、WBOのベルトを賭けた戦いに挑む。
1つの敗戦で全てを失い、再び世界王者を目指す井岡一翔。そして日本人初の快挙を目指す、高山勝成。大晦日、2大決戦。彼らはどんな戦いを見せてくれるのか?
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