バックナンバー:バース・デイ

BACK NUMBER #427 2014.6.7 O.A.

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ブラジルでの雪辱を誓う 2人の日本代表に迫る!!
彼らには、世界の大舞台ではらさなくてはならない屈辱と野望がある。
FIFAワールドカップまであと6日。ザックジャパンの命運を握る2人の男のブラジルにかける熱き思いを追った。
<日本代表FW岡崎慎司の真実 4年前の“忘れ物”とは>
代表通算38ゴールは日本歴代3位。代名詞となったダイビングヘッドで、日本に幾多の勝利をもたらしてきた男、岡崎慎司、28歳。
2009年、岡崎は日本のエースストライカーの座をつかみ取った。FIFAワールドカップ南アフリカ大会最終予選でもゴールを決め、チームから絶大な信頼を勝ち得ていた。ところが、大会直前の親善試合で、岡崎は4試合ノーゴール。チームも4連敗。大会直前の日本代表に暗雲が立ち込めた。そして、岡田監督は、岡崎をスタメンから外し、ポジションが違う本田圭佑をワントップで起用するという大きな決断を下した。誰が見ても屈辱的な戦術変更。しかし、この時岡崎はホッとしてしまったという。スタメンを外された悔しさよりも重圧から解放され、気持ちが楽になってしまった自分がいた。グループリーグ突破をかけたデンマーク戦で岡崎は途中出場し、後半42分に本田からパスを受け、岡崎がゴール。記念すべきワールドカップ初ゴールだったが、岡崎に笑顔はなかった。スタメンを外されホッとしてしまった自分の心の弱さが悔しかった。大会終了後、途方もない重圧の中でも自分を出せる精神力を身につけるため、世界屈指のリーグ、ドイツ・ブンデスリーガに移籍した岡崎。「どんなプレッシャーにも負けない決定力を身につける」そんな思いで必死に戦った。そして今シーズン、ヨーロッパで日本人歴代最多となる15ゴールをあげる活躍を見せる。南アフリカ大会の悔しさを乗り越え、頼れるFWに成長した岡崎が世界を相手にその力を発揮する。「忘れ物をとりに帰りたい」と岡崎は新たな思いで今大会に挑む。
<川島の座を狙う男の壮絶な戦い>
ゴールを守る最後の砦、ゴールキーパー。それはサッカーにおいて勝負の命運を握るポジションだ。過去、幾多の男たちが、熾烈な争いを繰り広げてきた。日本代表のキーパーには現在、川島永嗣が君臨している。その川島に挑み守護神の座を虎視眈々と狙う1人の男がいる。初めてワールドカップメンバーに選ばれた西川周作。彼の思いはただ1つ。
「川島を食う」
西川には、絶対にワールドカップの舞台に立たねばならない理由がある。それは、6年前に味わった屈辱。たった1つのポジションを巡るプライドをかけた負けられない男の戦い。
西川は常にサッカーのエリート街道を歩いてきた。恵まれた体格と抜群の反射神経を武器に15歳で地元・大分トリニータのユースに入団。17歳で年代別の日本代表に選ばれた。そして2006年、20歳の若さでA代表に招集。出場こそなかったものの、次世代のゴールキーパーとして、西川に大きな期待が寄せられていた。2008年、北京五輪で西川は23歳以下の日本代表の守護神として活躍が期待されていた。しかし、結果は3戦全敗で予選リーグ敗退。五輪日本男子サッカー史上最悪の結果となった。北京の屈辱は2年後のFIFAワールドカップ南アフリカ大会で晴らす。そう、心に誓った西川は、翌年、A代表の試合でデビュー。日本のゴールを守り、ワールドカップメンバーの有力候補に名乗りをあげた。しかし、そんな西川の前に1人の男が立ちはだかる。川島永嗣。A代表に呼ばれたのは西川より遅かったものの、川島は西川よりも早く代表の試合に出場していた。初出場ながら安定した守備を見せた川島は代表の常連になっていった。そして迎えた南アフリカ大会のメンバー発表。西川が選ばれることはなかった。ライバル川島がワールドカップで飛躍していく姿を目の当たりにした西川の心は、激しく揺れていた。
その年の2010年、西川はサンフレッチェ広島に移籍。2013年には、リーグ最少失点でチームの2連覇に貢献。自身もJリーグのベストイレブンに2年連続で選ばれた。そんな西川に再びチャンスがやってきた。10か月後にワールドカップ ブラジル大会を控え、日本代表のディフェンスのもろさが露呈。弱点を補おうとザッケローニ監督が白刃の矢を立てたのが、西川だった。親善試合のグアテマラ戦でスタメン出場果たした西川は、堅実な守備を見せ、日本8試合ぶりとなる無失点勝利をもたらす。そこには自身に満ちた西川がいた。
そして、運命の代表メンバー発表の日。西川は4年間積み上げた自身を胸にその時を待っていた。ザッケローニ監督から西川の名前が呼ばれた。西川から笑顔がこぼれた。6年越しの夢、初めてのワールドカップが決まった。
屈辱を晴らしたい。その熱い思いを胸に飛躍を遂げた岡崎慎司と西川周作。2人がブラジルで世界の目を釘付けにする時、日本サッカー界に新たな1ページが開く。
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