バックナンバー:バース・デイ

BACK NUMBER #382 2013.6.22 O.A.

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元横綱、北の湖親方に密着
この男ほど強く、そして嫌われた横綱はいない。
第55代横綱・北の湖。
関取時代、北の湖は時の名力士達と幾多の名勝負を繰り広げ、昭和53年には5場所連続優勝を果たすなどまさに敵なしだった。
だが、人気力士を容赦なく倒すその圧倒的な強さで、北の湖は、まさにヒール的な存在だった。
そんな北の湖の事を世間は、「憎らしいほど強い横綱」と呼んだ。
しかし、右膝の怪我が悪化し、31歳で現役を引退。
だが、北の湖にとってここからが本当の戦いの始まりだった。
1985年、北の湖は親方として第二の人生をスタートさせた。
2002年には、49歳で相撲協会の理事長に就任。
しかし…理事長就任後、2007年、力士の暴行死事件が発覚。
北の湖親方は、関係各所へ説明や謝罪など、連日連夜、対応に追われ続けていた。
そんな矢先、力士の大麻問題が発覚。
しかも疑惑の力士の中に、自分の弟子の関与も浮上した。
批判の矛先は、一気に北の湖親方へと向かい、責任を取り任期途中で理事長を辞任。
協会トップとして、批判の矢面に晒され続けた心労。
そのストレスは確実に北の湖親方の身体を蝕んでいた。
そして、ついにその身体が悲鳴を上げた。
下血などの症状を訴え、都内の病院で検査をした北の湖親方。
そこで告げられた診断結果は…直腸ガンだった。
しかし、北の湖親方は、すぐに手術を行なおうとはしなかった。
そこには命を投げ打ってでも成し遂げたい事があった。
それは“相撲ファンの信頼を取り戻す” こと。
そしてガン宣告から1か月後の昨年1月。北の湖親方は理事長へ返り咲いた。
ガンからの復帰を果たし今月9日、迎えた北の湖親方の還暦土俵入り。
会場には、多くの著名人や、横綱など1000人を超す招待客が押し寄せた。
会場の隅では妻のとみ子さんが、夫の姿を心配そうに見守っていた。
北の湖は見事力強い四股で1000人のファンを魅了。
夫の姿に妻、とみ子さんも溢れる涙を抑えられなかった。
大きな拍手に送られ、還暦土俵入りは、終了。
想像を絶する苦難を乗り越え、60歳の節目の年を迎えた北の湖親方。
彼にとってこの日は、新たなバースデイとなっただろう。
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