バックナンバー:バース・デイ

BACK NUMBER #246 2010.7.17 O.A.

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伝説のスーパーホース オグリキャップ
秘蔵映像で綴る 25年の軌跡
7月4日の朝、スポーツ新聞ばかりでなく一般紙までもが、ある一頭の馬の死を大きく報じた。馬の名は「オグリキャップ」。享年25歳。オグリがデビューしたのは、岐阜県の笠松競馬場。血統が重視される競馬の世界で、オグリのそれは決して恵まれたものではなく、地方競馬でのデビューも致し方ない評価だった。しかしオグリは連戦連勝を重ね、1988年には中央競馬へ進出。そして、その年末にはグランプリ有馬記念で見事なG1初制覇を果たす。それは、地方競馬上がりの雑草が、彗星のごとくビッグスターに上り詰めた、胸のすく一瞬だった。

オグリの魅力には、その強さ以上に語られるキーワードがある。それは“最後の最後まで諦めず、懸命に走り抜くひたむきさ”。その姿は競馬ファンのみならず、広く日本中の人々の心をつかみ、空前の競馬ブームを巻き起こした。オグリより早い馬、強い馬など、数限りなく存在する。だがオグリキャップは、その名前を耳にするだけで人を熱くする、どんな名馬とも違う存在だった。そして、1990年12月23日。この日の有馬記念でオグリは伝説になった。中山競馬場に詰め掛けた17万人もの観客が見守る中、引退レースで劇的な1着で優勝。それはオグリにしかなしえない、奇跡の瞬間だった。

引退後は種馬として期待されたが、オグリの子供は全くと言っていいほど走らなかった。2007年に生まれたオグリキャップ最後の子「ミンナノアイドル」も、オグリの死後に引退が決まった。オグリを父に持つ競走馬はいなくなった。しかしオグリが生まれた稲葉牧場には、オグリの血を受け継ぐ繁殖牝馬が8頭もいる。オグリキャップを取り上げた稲葉さんは、再びオグリのような馬を育てることを、今も諦めてはいない。

私たちの脳裏に鮮やかな姿を残し、走り続けた名馬、オグリキャップ。これからも多くの人の人生を勇気づける心の財産となるだろう。
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