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BACK NUMBER #218 2009.12.7 O.A.

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内藤大助 vs 亀田興毅 激闘の舞台裏に完全密着
11月29日、決戦の6時間半前、亀田興毅は自宅で思いのほかリラックスしていた。前日の軽量で、フライ級リミットの50.8kgだった体重は、試合当日56.3kgに。一日で約5キロも体重を戻していたのだ。これは興毅にとって、理想的なもの。徹底した体調管理で作り上げられた最高のコンディション。それが興毅のリラックスできる大きな要因のひとつだった。

いよいよ亀田家の全てをかけた戦いが始まった。予想どおり、接近戦を臨む内藤が、開始から積極的に前に出てきた。一方の興毅は、距離をとり自分から動こうとはしない。だがこれこそ、亀田陣営が考える内藤戦の戦い方だった。第2ラウンドで興毅の強烈な左ストレートが内藤の顔面を捉えた。このパンチがこのあとの試合展開を大きく左右する重要な一撃になることを、このときはまだ誰も知る由もなかった。

4ラウンドが終わり、場内に1回目の途中経過の採点が発表された。前半はわずかだが、ポイントで興毅が優勢。だが、興毅の表情は冴えなかった。試合前、興毅は前半の4ラウンドが勝負の鍵を握ると考えていた。「オープンスコアが鍵。初めの4ラウンドきっちり全部とっときたい」当初の思惑とは違い、前半で大差をつけられなかった興毅は、その結果を踏まえ、5ラウンドからアグレッシブルさを増していった。

前半戦を追え、試合は亀田興毅が徐々にペースを握り始めていた。興毅が王者内藤に有利に試合を展開できた理由。そのわけは、亀田陣営の徹底した内藤対策にあった。今回内藤戦に望むにあたり、興毅は、距離をとって戦うアウトボクシンを軸に、ノーモーションのパンチも練習していた。距離をとったところから、肩を引かず、飛び込むようにうつ。このパンチは、出所がみえにくく、相手も不意をつかれるという。再三内藤の顔面にヒットした左ストレートは、興毅が何度も何度も繰り返し練習していたこのパンチだった。

迎えた運命の最終ラウンド。因縁の対決と呼ばれた2人が、肩を抱き合って最後の戦いに臨んだ。この2年、亀田一家はあまりにも、重い日々を過ごしてきた。父も、そして、弟たちも…そんな家族たちの思いも背負い興毅はこの試合を戦い、様々なプレッシャーをはねのけついに勝利を掴んだ。リングを降りた興毅は真っ先に父の下へ駆け寄った。そして、試合後の会見では、共に激闘したチャンピオンに心から感謝の意を述べた。
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