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BACK NUMBER #198 2009.6.8 O.A.

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女子バレーボール大山加奈 涙の復活物語
女子バレー界の宝、大山加奈、24歳。日本では数少ない187cmという長身を誇るエースアタッカーだ。大山は19歳で全日本に選ばれ、2004年にはオリンピックに出場。しかしアテネ五輪以降、大山はたびたび日本代表を辞退するようになった。

実は大山は、中学生の時から椎間板ヘルニアに苦しんできた。その痛みをだましだましバレーを続けてきたが、2007年のワールドカップの頃、彼女の腰は限界に達していた。椎間板ヘルニアに加え、脊柱管狭窄症も合併していたのだ。大山は全く腰が伸ばせず、歩くのも困難な状態の中、小学生の時に通った事のある、東京小岩の江戸川ケィシーカイロプラクティックセンターにて、カイロプラクティックと整体を受け、トレーニングが出来るまでに回復した。

しかし北京五輪開幕の2ヶ月前、悲劇は起こる。練習中、ジャンプをした時、腰に今までにない激痛が走った。大山は手術を決断。腰にメスを入れることは、アスリートにとってかなりのリスクを伴うが、日常生活すらままならなくなった今、もはや手術しか道は残っていなかった。8月11日、大山は手術を受ける。奇しくもこの日は、日本代表が北京五輪の舞台でベネズエラと戦った日だった。

大山の手術は無事成功し、1ヶ月後には早くもリハビリを開始。あれだけ苦しめられていた腰の痛みは完全になくなっていた。そして今年3月15日、大山は484日ぶりにユニフォームに袖を通し、実践の舞台に戻ってきた。復帰5戦目となる4月3日、大山にとって特別な思いの、ある女性が駆けつけた。大山の母、久美子さんの勤める職場の支部長であり、かつて大山の後援会長も勤めていた加藤孝子さん、59歳だ。

加藤さんは、2年前に末期がんと診断され、余命半年と宣告を受けた。しかし、大山の復帰を見届けたいという思いを胸に、必死にがんと闘い、彼女の再起を願っていた。大山も、そんな加藤さんの姿に励まされ、ここまで頑張ってこられたのだ。その加藤さんの前で、復帰後の初得点を決めた大山。自分の復活の証を加藤さんの前で見せられたことが、何よりも嬉しかった。

5月18日、女子日本代表は新監督の下、新たに動き出した。その28名のメンバーに大山の姿があった。辛く、苦しい試練を乗り越えた大山の視線は、しっかりと前を向いていた。
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