TBSテレビ:日曜劇場『仰げば尊し』

インタビュー

イメージ
vol8

太賀さん高杢金也役

台本を読んで感じたことというと?

とても王道な話なのですが、その中ですごく品があって、その上に樋熊先生のおっしゃる言葉の一つひとつがピュアでまっすぐで、すごく素敵な話だと思いました。セリフの中にもあるんですけど、音楽から逃げて夢半ばで道をそれてしまった人達もたくさんいる中で、もう一度青春を取り戻そうという、樋熊先生個人の青春との向き合い方と、今現在、青春真っ只中の高校生たちと青春の向き合い方がリンクしていく話だと思うのですが、先生側と生徒側とそれぞれの夢が一つの夢になっていくというところがこの作品の魅力だと思います。

イメージ

太賀さん演じる高杢はどういう人物だと思いますか?

5人の中でいえば、いちばんヤンキーっぽい格好をしていますが、ムードメーカーで飛び抜けてアホで、それでも愛おしさと素直さがある人物だと思います。

学生時代はどんな生徒でしたか?

僕は学校教育に対してあまり真摯な生徒ではなかったですし、どちらかというと学校生活の中で友達とワイワイやっている時間が好きだったので、そういう意味でいえば怒られてばかりでした。
高校時代の話ですが、周りからしたらどうしようもない生徒だったと思うのですが、それでもあきらめずに「おまえ真面目にやれよ」と僕に叱ってくれる先生がいました。若い先生でしたが、その先生のことはすごく好きでした。友達みたいな感覚でしたが、でも生徒と先生という不思議な距離感。その先生とのやり取りでは、楽しい思い出がいっぱいあります。

イメージ

ご自身に恩師と呼べる方はいらっしゃいますか?

男としても人間としても役者としてもまだまだ未熟だった時に出会って、何者でもない自分を救ってくれたわけではないのですが、事あるごとに自分を呼び出してくれて、何気ない話をしてくれて、その何気ない中に自分の人生の指針となるような、そんな言葉を織り交ぜながら成長させてくれた人です。だから自分が何か迷った時などは、その人の顔を思い出したり、この人だったらどのようにするのだろうとか考える、そんな人がいます。
その人にいつも言われるのが「考え続けろ」という言葉でした。考え続けて答えを出し続けろと言われます。それはいつも思います。

主演を務める寺尾聰さんの印象というと?

ものすごく年齢が離れていますし、寺尾さんと僕たちとでは、きっと共通言語は少ないと思っていたんです。でも、寺尾さんは僕たちに対して本当の生徒のように歩み寄ってくれて、役者の話や趣味の話など、何でもない会話から目からウロコみたいな話まで、いろんなお話をしてくれるんです。それって、すごいことだと思うんですよね。いざ自分がそういう時、自分より圧倒的に若い子に対して、寺尾さんのように接することができるのか? その接し方も、「何か困ったことがあったら俺のところへ来いよ」とまで言ってくださる懐の深さというか、度量の大きさなど、すごく尊敬しますし、勉強させていただいています。

イメージ

このドラマのどんなところを観てほしいですか?

僕も十分若いのですが、僕よりもさらに若い世代の人たちは、夢中になれるものが少ないのかなというイメージがありますが、このドラマは夢中になることを見つけて一緒に頑張るという物語なので、こういった選択肢もある、こういう青春もあるんだということが伝わるといいなと思っています。自分たちも吹奏楽をやってみたいとか、こういう風にアツくなりたいとか、観ている人に思ってもらえるような作品になれば嬉しいです。

バックナンバー

PAGE TOP