インタビュー:日曜劇場『A LIFE〜愛しき人〜』

INTERVIEW インタビュー

vol.2 竹内結子さん(壇上深冬)
Q. 演じられる壇上深冬という女性は

父のため家族のため病院のためと、人生における判断基準がすべて“誰かのため”なので、尽くすタイプの女性だと思います。私の役は背負っているモノも多くて、病院長の一人娘で同病院の小児外科医、沖田先生(木村拓哉さん)の元恋人で、今は彼の幼なじみの壮大さん(浅野忠信さん)の妻、一児の母で、さらに脳腫瘍が見つかり自らが患者にもなるなど、嬉しくなっちゃうくらいやらなきゃいけないことがいっぱい(笑)。役割がたくさんあるので、それぞれで異なる顔を見せ揺れ動く女性でもありますね。私自身もまだ個性が定まらない感じで…。監督は「寛容でマリア様のような人」とおっしゃるんですが、深冬なりに抱えている思いもあると思うので「それは男性だから思うんじゃないですか?」って言ってしまいました(笑)。

Q. 医療シーンを撮影するにあたって練習は?
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手術シーンで必要となる“多重結び”という結紮があるのですが、それを練習しています。他の医師役の俳優陣にも必須の手技なので、思い思いに練習をされているのですが、個性が出ていてとても面白いんです。松山ケンイチ君は、自分のリュックの様々な場所にところかまわず結んでいくので、不思議な房飾りのようになっていました(笑)。
練習用に実際の手術で使用している縫合糸をいただいたのですが、直ぐに使うのがもったいなくて、代わりに似たような太さと固さの糸を手芸店で購入し何度も練習をしてから使っています。(多重結びは)難しいですよ〜。手元を撮影するときは、正確に素早くできるか緊張しますね。

Q. 深冬のポジション
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深冬は自己評価が低い人だと思います。
深冬の台詞に「自分は0.5、一人分の働きもしていないから」と言う言葉があるんです。仕事をしながら子育てもしているので、当直を無しにしてもらったり時短で帰ることで、職場に迷惑をかけていると思っているんです。1人分の仕事も全う出来ていないというコンプレックスが、彼女を控えめにさせている原因なのではないでしょうか。そして周りには、経営手腕もあって外科医としても一流の夫や、先輩には沖田先生など「この先生に診てもらいたい」と言われるような方ばかりなので、そういうことからも自己評価を下げてしまうのだと思います。“院長の娘”ということで、病院を守らないといけない立場ですが、沖田先生の患者と真摯に向き合う姿を見て、自分の医師としての在り方や考え方に変化が出てきます。

Q. 木村拓哉さんと共演して

木村拓哉さんはストイックな方という印象が強いです。今回も、外科医としての技術や知識を誰よりも早く習得されていました。あるシーンで、手術室前のモニターに他の手術室の映像が映っていて、「これ何しているのかなあ」と、言ったら「○○するための手術をしてるんだよ」と教えてくださって、「ええっ(驚)!!木村さんいつそんなことを!?」っと思いました。手術シーンの撮影中にアドリブが出来るくらいなので「特殊な家庭教師でもつけているのかなぁ」って思うほどです(笑)。
その職種に関して、日々追求されているのだろうなあと感じます。難しい医療用語が続く長台詞も完璧に説明される姿にも圧倒されますね!
あるシーンでモニターに心臓の映像が映っている設定で撮影をしないといけないことがあったのですが、スタッフさんから聞いた説明だけで、まるで映像が映っているかのように完璧に説明されていて。木村さんの姿を見ていると本当に手術まで出来てしまうのではないかと思います。

Q. 浅野忠信さんと共演して
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浅野さん演じる壮大さんと深冬は、どこかぎこちない距離がある夫婦。壮大さんと監督は「深冬のことが好き過ぎて、でも、どうやっても手に入らないと感じている」「深冬が自分を見ていないんじゃないか、という不安を常に持っている人とおっしゃるのですが、そんなに愛されているなら悪いことにはならないんじゃないかなと思もうんです(笑)。深冬が壮大さんに話しかけるときもどこか遠慮がちで、喧嘩をすればいいということではないですが、言いたいことも言い合えないギクシャクした関係性ですよね。
今後、この夫婦がどうやって向き合っていくのか、演じていく上でも楽しみです。
役とは対照的に浅野さんご自身は穏やかな方で、小動物のようなお茶目な一面も見せて下さるんです(笑)監督やスタッフさんと真摯にお話をされている姿を見ると、これだけ世界でも活躍されているのにとても謙虚な方だなあと思いました。

Q. 見どころを教えてください
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医療ドラマならではの手術シーンが見所です。
現場には常に医療指導の先生がいて、手術の細かい指導は監督ではなく本職の先生がして下さるんです。
手元の撮影も吹き替えは使わず、キャスト自身が挑戦しています。そのリアルな緊張感が伝わるといいなと思います。
また、この作品は群像劇の面もあり、過去があっての現在を見るお話なので、この作品に登場する人物たちそれぞれの表と裏の顔や、口に出さないでいるからこそなんとか均衡を保っている関係性にどんな変化が生じるか、ハラハラしつつニヤニヤもしてください(笑)
深冬に関しては、沖田先生と再会することで、女としての心が揺れたり、医師としての自信のなさをどのように解消していくのか、他人に尽くしてきた彼女が、自分のためにどのような選択をしていくのか、見守っていただけたら嬉しいです。

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