インタビュー:日曜劇場『A LIFE〜愛しき人〜』

INTERVIEW インタビュー

vol.3 浅野忠信さん(壇上壮大)
Q. ドラマ『A LIFE〜愛しき人〜』の企画を受けるに至るまで

今、「映像」というものが、すごい勢いで変化していますよね。本当に身近な存在になっていると感じています。YouTubeもそうですが、携帯電話でドラマも観られる時代になり、映画が映画館だけのものじゃなくなってきたと思ったんです。もちろん一番いい環境で観られるのは映画館ですが、映画にとって一番大切なものってなんだろうと考えた時、思い出したことがありました。以前モンゴルに行った時、砂漠の街の小さなインターネットカフェで、何人かの子どもたちが1台の小さなコンピューターにくぎ付けになって映画を観ていたんです。その時、「これこそが映画だ!」と感じたことが心に残っていて、誰かにとてつもないエネルギーを届けるには「スクリーンに流すだけで正しいのか」という疑問が出てきたんです。近所の子どもだったり、隣のおばちゃんから「いつも観てるよ」とか「楽しみにしているよ」とか…。やっぱりその言葉が一番嬉しいですよね。そうなると、テレビドラマは、一番早く今の自分を見てもらうことが出来る映像なのかもしれない。役が抱えているものだけではなく、僕個人が想うことも、役を通じて表現出来るなと思ったので、テレビドラマにトライするべき時が来たのかな、と思いました。
そして、僕がお話をいただいた壇上壮大というキャラクターは、一辺倒ではない、いろんな複雑な想いを抱えている、深みのある面白い役。幼馴染であり、自分の妻の昔の恋人である沖田が帰ってくることで、さらに複雑な思いを抱いていく役を演じるというのは、この作品にトライしたいと思わせる、1つの要素ではありました。

Q. ドラマ『A LIFE〜愛しき人〜』で観ることが出来る浅野忠信
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普段の映画への取り組み方と変わらないです。けれど、関わるスタッフさんはこうも違うのかとビックリしました。良い意味でテレビドラマのクオリティで仕上げてくれているので、とても新鮮です。自分自身でも出来上がったものを観ると「これはスクリーンの中では観たことがない僕だな」と思いました。正直、僕も1話を観るまでは全然出来上がりの想像がついていなかったのですが、観てからは取り組み方も変わっていきました。ドラマの面白いところは、1、2話と3、4話…それぞれ監督が違うんです。映画とは違って、話数ごとに監督がいて、演出も変わっていきます。そうすると自ずと僕が演じている壮大も変わってくるじゃないですか。そこが特に面白いですよね。1話の平川監督から演出してもらった壮大を受け継ぐと思いきや、まったく違うアプローチで演出する監督もいる…きっとぶつかってしまったら、とても苦しい作業になると思うんですけど、僕はテレビドラマでの役への向き合い方を大いに教えて欲しいなと、今とても楽しませていただいています!
監督もそうですが、ドラマは台本が同時進行で書かれているじゃないですか、これも映画では絶対にありえないことです。僕の今日の撮影で描いていた気持ちが、次回の脚本に反映されている…とても面白いです!
やっぱり"映画"とか"テレビ"っていう考えを取っ払うべき時期が来たのかなと思います。「OUTSIDER」という映画を撮った時、ジャレッド・レトという俳優が、「テレビが今とても面白いんだ。クオリティがあがっているし、アメリカの俳優たちもチャンスの場が広がってきている」と言っていたんです。僕がこのオファーを受けることを決めていた時期だったので「同じことが日本でもこれから起こっていくのかな」と思いました。僕自身はもう、そういった垣根を取っ払っているつもりです。

Q. 木村拓哉さんと共演して
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僕と似ている俳優さんなんていませんが、木村さんは、本当に違うタイプの俳優さんだなぁと思います。僕は、キャラクターが抱えている心情ばかり楽しんで演じていますが、木村さんはもっと広い目で、心情プラスいわゆる外科医を演じるので、手術シーンの技術面での表現も非常に長けています。僕も撮影前に本当の手術の見学に行きましたが、1話を観ていたら、お医者さんが見ても違和感ないだろうなと思うクオリティで手術シーンの撮影をしていました。こういう技術面に関しては、木村さんとご一緒して本当に勉強になります。医者のベースにあるべきテクニック。そういうところから順番にきちんと組み立てられている方です。

Q. お芝居についてお話は?
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木村さんとはクランクインする前に、心情についてあらかじめミーティングさせていただいて、いろんな意見を出し合いました。それらは本編でも活かせています。木村さんとは暗黙の了解のコミュニケーションが出来ていると思っています。現場に入っても、何気ない軽い会話の中で強い想いは共演者の皆さんに伝えているつもりで、理解していただけているのではないでしょうか。
壮大という役を、簡単に善人と悪者と描いて欲しくないと思っていました。どうしてか悪く見えてしまう瞬間でも、その時本人は本当に悪く生きてやろうと思ってはいないと思ったんです。例えばある子どもが「何か物を盗んでやろう」と思った背景に、「何があったんだろう」と考えてみる。行為自体は悪く見えるけど、その背景は「理不尽に先生に怒られたから、僕は怒られる人間になればいいんだ」という心の表れかもしれないじゃないですか。壮大の中にも、そうやって行き詰まってしまう何かがあるのではないか。だから単純な悪として描いて欲しくないとプロデューサーにも伝えました。もちろん木村さんの前でもお話させていただきました。木村さんは本当に僕の話をよく聞いてくださいました。そのコミュニケーションがあったおかげで、初めてお仕事をご一緒したのに、心の中に強い信頼関係がすでにあって、絆が結ばれていると感じています。撮影前のあの時間は、とても大切な時間をいただきました。

Q. 見どころを教えてください
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とても楽しくつくっています。撮影現場で生まれたアイデアは、とりあえずやる!だけではなく、生まれたモノを次に繋げていくという(テレビドラマならではの)止まらない戦いが続いているので、撮影していて、楽しいだけではなく、とてもやりがいがあります。
そして放送を観た後、改めて面白いなと思ったんです。今まで僕が頑なに近づいていなかったテレビドラマの現場で、僕に出来ないことをやっている俳優さんたちのお芝居を、自分が参加している作品の中で、間近で観ている…。なので、このドラマのみどころは、やはり1人1人の俳優さんではないでしょうか。演じているそれぞれのキャラクターが本当に面白い!1人1人のストーリーを追っていただけたら、最後まで飽きないドラマになるのではないかなと思います。

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