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インタビュー

東山結衣役 吉高由里子さん

Q. 出演が決まったときの気持ちは?

TBSさんの作品に関わらせていただくのは『ラブシャッフル』(2009年)以来です。10年ぶりということで、時間が経つのはあっという間だなと思いました。久々なのでドキドキもしていますが、楽しいドラマになるよう頑張りたいです。

Q. 台本を読んだ感想は?

働き方改革、有給消化、パワハラ、セクハラ、モラハラといろんなことがある中で、この作品はすごく今必要とされているものなんじゃないかと思いました。
私自身は会社に勤めた経験がないので、「あ、会社ってこういうことがあるんだ」と知らないことを知っていく、という経験が台本を通してたくさんありました。会社員の友達に会社がどういう感じなのかを聞いているうちに、会社やそこで働いている人たちに興味を持つようにもなりましたし、普段の会話の中で話題に出ることも多くなりました。実感とはまた違いますが、台本に書かれていることに共感できるのが「楽しいな」と思える感覚に少しずつなってきているところです。

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Q. 演じる結衣はどんなキャラクターですか?

過去にあったある出来事がきっかけで、定時で帰るのをモットーにしていて、自分の時間を大切にするタイプ。定時で上がった後は、上海飯店という行きつけのお店でビールを飲んで小籠包を食べることを1日の締めにして、明日への活力にしています。あとは、彼氏との時間も大切にしていたり、オンオフをしっかり分けている女性です。
「定時になったら帰る」と聞いて、最初は会社に対してドライな人なのかなと思っていたんです。でも演じていくうちに、なるべく厄介なことに巻き込まれたくないと思っているけれど、巻き込まれがちな体質というか(笑)、結局面倒を見たり、会社と関わりを持って寄り添っていく人なんじゃないかと思うようになりました。
そして、ドラマに出てくる役柄の中で一番偏っていないキャラクターだと思います。いい意味で “普通”。周りに個性が強い人が多いというのもありますが、結衣の目線はいつも等身大なんです。だからこそ見ている方が一番自分自身に置き換えやすい人なのかなと思います。私自身、会社員の友達から「自分がやるべきことは終わってても上司が帰らないから帰りにくい」という話を聞いたときに「仕事が終わってるなら帰っても問題ないんじゃ…?」と思ったので、そういうところは結衣の感覚に近いのかなと思いました。

Q. 演じるにあたって意識しているところは?

プロデューサーや監督からは「軽やかにやって演じてほしい」と言われました。なので、あんまり煮詰まらないようにしたいです(笑)。日々生きていると感じることがある“窮屈さ”みたいなものを緩和できるような、明日が楽しみになるような感じを出せたらいいなと。
あとは、引き続き会社員の友達に話を聞いたり、放送が始まったら視聴者の方の声も参考にして演じていけたらいいなと思います。

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Q. 先ほどお話にも挙がりましたが、定時で帰った後は、行きつけの店でビールと小籠包を楽しむのが定番の結衣。吉高さん自身の仕事終わりの楽しみは?

早めに仕事が終わったときは、そのままマネージャーさんとご飯に行くことが多いです。家に帰ったときは、ハイボールを飲む!(笑)「あー今日も1日終わったな」とホッとします。あとは、次の日がお休みだったら目覚ましをかけないで寝るとか(笑)。些細なことかもしれないですけど、幸せの沸点は低い方がいいと思うんです。忙しいときこそ小さいことにも幸せを見つけられるような余裕のある人でいたいです。

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Q. 現在撮影真っただ中ですが、現場の雰囲気を教えてください。

役の上では最初、結衣は他の登場人物と対立しているようにも見えるのですが、現場はいたって穏やかで和気あいあいとしています。福永役のユースケ(・サンタマリア)さんがずっとジョークを言ってふざけていて、晃太郎役の向井(理)さんがそれにツッコんで、そのそばで賤ケ岳役の内田(有紀)さんがずっとやさしく聞いている、みたいな。あとは、私がゲームが好きなので、みんなでいるときには絶対誰でも一度はやったことがあるような即興のゲームをやって待ち時間を過ごしています。来栖役の泉澤(祐希)くんがじゃんけんとあっち向いてほいがめちゃくちゃ弱いんです。いつやっても勝てるのでみんなでやっています(笑)。

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Q. 新たな働き方を描いたお仕事ドラマですが、吉高さんの仕事に対する姿勢を教えてください。

この仕事は瞬発力が大事だと思っているので、イメージとしては長距離走より短距離走という感覚でやっています。あるときから仕事が終わって明日のセリフ、明後日のセリフを入れてからじゃないとお酒を飲んじゃだめっていうルールを決めたんです。早く飲みたいっていうのもあって、覚えるのが早くなりましたね(笑)。
20代前半は「自分のことを知ってもらわなきゃ」ととにかくたくさんの作品に出演させていただいていたのですが、最近は作品への出演が決まってから実際に撮影が始まるまでに準備の時間をたっぷりいただくようになりました。今回の作品に関しても台本が出来上がる前からプロデューサーさんたちと役や作品全体についてしっかり話し合って撮影に臨むことができました。今の私にはこのペースがすごくしっくりきているのでありがたいです。
あと、今私は30歳なのですが、会社に入っていたら後輩もできている年齢だと思うんです。実際、数年前から入社したての新人のマネージャーさんが担当につくことが多くなってきて、私から現場の事を教えるという機会が増えてきているなと感じます。同時に人に教えることは一番の勉強だなと。教えることで自分が教わることも多いですし、一緒に学ばせてもらってます。

Q. お仕事ドラマである一方で、結衣と彼氏の巧(中丸雄一)、そして元婚約者の晃太郎との関係にも注目が集まります。

巧は常に結衣をフラットでいさせてくれる雰囲気を持っていて、会社でしんどいことがあってもやさしくケアしてくれる、とにかく優しい人。巧とのシーンでは、会社のときとはまた違った表情をした、女の子としての結衣も楽しめるのでカップル同士でキャッキャしている2人も楽しみにしていただけたらと思います。
そして、元婚約者の晃太郎とは同じチームで直属の上司になって一緒に仕事をすることにもなります。しかも晃太郎と巧は同じWEB業界内で働く者同士接点もある。もしかしたら3人の三角関係というものも今後描かれていくかもしれないので、ぜひ注目していただきたいです。

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Q. 最後に作品への意気込みをお願いします。

この作品には、自信がなかったり、一生懸命になりすぎて周りが見えなくなっていたりと、さまざまな悩みを持っているキャラクターがたくさん登場します。お仕事ドラマという肩書きではありますが、働いている人はもちろん、働いていない人、働きたい人、働きたくないと思っている人みんながそれぞれにいろんなことを考えさせられるドラマだと思います。
また、登場人物の誰かに共感できるような作品にもなっていて、働き方というものを一度見つめ直したり、見終わった後に前向きな気持ちになれるような作品だとも思うので、ぜひ楽しみにしていただきたいです。

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