インタビュー
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(1)綾野 剛さん/鴻鳥サクラ
Q. シーズン2のお話を聞いて
前作終了後、間もなく、続編のお話をいただいていたので、僕のなかでサクラ先生はずっと生きていました。前作を愛してくださった方々がいたからこその続編だと思うので、視聴者の皆さんには本当に感謝しています。
Q. シーズン2で描くもの
台本に関することはコウノドリチームへの信頼があるので、安心していましたが、それ以上に熱量のある台本があがってきました。これをどうやって視聴者の皆さんにきちんとお届けできるか。前作通りでは到底難しいと判断しました。新たな葛藤と希望を抱きしめたサクラ先生でなければいけません。
シーズン2では赤ちゃんが生まれてからのことにフォーカスが当たります。ご家族と赤ちゃんの産後を描くことは、とても大事なことだと思いました。ドラマとしては、赤ちゃんが誕生することは、美しい。正しい表現なのですが、生まれたそのあとも美しいものだと想定されるのは、間違いもあります。生活という現実が待っているからです。だからこそ過去に、美化してやってきた “ドラマのフォーマット”を打ち壊すのが『コウノドリ』というドラマになるのではないでしょうか。
現実を理想ではなく、きちんと描くということ。
体力は非常に使いますが、最後まで、向き合い続けます。
シーズン2では赤ちゃんが生まれてからのことにフォーカスが当たります。ご家族と赤ちゃんの産後を描くことは、とても大事なことだと思いました。ドラマとしては、赤ちゃんが誕生することは、美しい。正しい表現なのですが、生まれたそのあとも美しいものだと想定されるのは、間違いもあります。生活という現実が待っているからです。だからこそ過去に、美化してやってきた “ドラマのフォーマット”を打ち壊すのが『コウノドリ』というドラマになるのではないでしょうか。
現実を理想ではなく、きちんと描くということ。
体力は非常に使いますが、最後まで、向き合い続けます。
Q. コウノドリという作品の存在
特別な作品です。
それはもちろん単独で主役をやらせていただいたのが初めてだったからというのもあります。ですが、そういう主観を遥かに超越しています。「このドラマをつくってくれて本当にありがとうございます」と、放送後、いろんな方に感謝を述べられたんです。そうやって感謝されたドラマは初めてでした。俳優部にとっても、スタッフ各部署にとっても、間違いなく特別な作品になったと、皆さんに改めて教えて頂きました。
それはもちろん単独で主役をやらせていただいたのが初めてだったからというのもあります。ですが、そういう主観を遥かに超越しています。「このドラマをつくってくれて本当にありがとうございます」と、放送後、いろんな方に感謝を述べられたんです。そうやって感謝されたドラマは初めてでした。俳優部にとっても、スタッフ各部署にとっても、間違いなく特別な作品になったと、皆さんに改めて教えて頂きました。
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Q. メンバーが再集結!
嬉しいです。安心感しかありません。
2年経って成長している姿を見られる。続編の醍醐味だと思います。本作は、前作よりも患者さんやご家族、赤ちゃんはもちろんですが、僕たち医者側のパーソナルな部分も描いていきます。前作よりも難しい台本になっています。そして、命に密接な作品ですし、同時に自分たち医者側のパーソナルな部分を描くとなると、気付かないうちに、少しずつ壊れていく可能性があります。だから作品の全体は土井監督に、僕は俳優部の誰かが苦しい思いをしていないか、気付くことができる環境にしなければ、そういった部分も今回は守っていかなければという想いを強く持っています。
2年経って成長している姿を見られる。続編の醍醐味だと思います。本作は、前作よりも患者さんやご家族、赤ちゃんはもちろんですが、僕たち医者側のパーソナルな部分も描いていきます。前作よりも難しい台本になっています。そして、命に密接な作品ですし、同時に自分たち医者側のパーソナルな部分を描くとなると、気付かないうちに、少しずつ壊れていく可能性があります。だから作品の全体は土井監督に、僕は俳優部の誰かが苦しい思いをしていないか、気付くことができる環境にしなければ、そういった部分も今回は守っていかなければという想いを強く持っています。
Q. この2年間でのご自身の成長
成長というのは客観的に「成長したね」と誰か評価する人間がいなければ成立しません。自分で自分のことを「成長した」と評価するのは、難しいです。たとえば土井監督に「前作より成長したね」と言われるのであれば、それが答えだと思います。僕自身は変化することを恐れずに毎日生きています。
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Q. 鴻鳥サクラの成長
前作もそうですが、サクラが生きているうえで一番大切にしている感情があります。
「怒り」です。
もちろん怒りが一番手になってはいけません。優しさが一番手で二番手に怒りがあると思っています。助けられなかった命たち…もっと出来ることがたくさんあったはずなのにと、その可能性がマイナスに向いてしまうことが多々あります。医者は神様ではありません。全部が完璧に出来るわけではない。サクラはそういった悔しさを常に怒りとして持っている人だと思います。僕はそれを原動にしてサクラを生きています。怒りがあることで人に優しく出来ますし、それがなくなったら人に優しく接することも出来ないと思っています。
「怒り」です。
もちろん怒りが一番手になってはいけません。優しさが一番手で二番手に怒りがあると思っています。助けられなかった命たち…もっと出来ることがたくさんあったはずなのにと、その可能性がマイナスに向いてしまうことが多々あります。医者は神様ではありません。全部が完璧に出来るわけではない。サクラはそういった悔しさを常に怒りとして持っている人だと思います。僕はそれを原動にしてサクラを生きています。怒りがあることで人に優しく出来ますし、それがなくなったら人に優しく接することも出来ないと思っています。
Q. 新シリーズでのスケールアップ
クランクイン前から、プロデューサーの皆さんとはお話していたのですが、前作以上の期待をされているという自負を僕たちは常に持たなければいけないと思っています。
前作はドキュメント性が強く出ていましたが、今回はその部分も踏襲しつつ、佐々木蔵之介さんをはじめとする、これから『コウノドリ』に登場する俳優部の皆さんが集まることで、そこでしか生まれないエンターテインメント性も出てくると思っています。なので、前作を超えるべく、俳優部のみなさんに協力してもらっていますし、クランクインをした隠岐諸島での撮影では、ドローンを多用して、“ペルソナ総合医療センター”というミニマムな世界から表にどんどん広がるような印象になっています。
今回、お話が隠岐諸島から始まるというところも、十分にスケールが広く、前回にはない世界観だと思います。よりエンターテイメント性を強く、そして、ご家族や命に対しては、ドキュメント性をさらに強くしていく。その寄り添いを大切にしています。
前作はドキュメント性が強く出ていましたが、今回はその部分も踏襲しつつ、佐々木蔵之介さんをはじめとする、これから『コウノドリ』に登場する俳優部の皆さんが集まることで、そこでしか生まれないエンターテインメント性も出てくると思っています。なので、前作を超えるべく、俳優部のみなさんに協力してもらっていますし、クランクインをした隠岐諸島での撮影では、ドローンを多用して、“ペルソナ総合医療センター”というミニマムな世界から表にどんどん広がるような印象になっています。
今回、お話が隠岐諸島から始まるというところも、十分にスケールが広く、前回にはない世界観だと思います。よりエンターテイメント性を強く、そして、ご家族や命に対しては、ドキュメント性をさらに強くしていく。その寄り添いを大切にしています。
Q. 手術シーンについて
手術のシーンは、「必ず助ける」という想いだけでやっています。手術がスタートしたら最後までやりきるだけです。ほかのお芝居部分とは違った感覚で体力は使いますが精神力はまた別です。たとえば“泣いている赤ちゃんに気付かない妊婦”だったり、その妊婦がその先何を見ているのか。正面に立っても自分が見透かされるような、そこに存在しないような、奥を見られている感じ、目の焦点が合っていないような。そんな瞬間的なまなざしで、ものすごく精神力を使います。
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Q. 赤ちゃんがいる現場は?
赤ちゃんがいる撮影のときは、室温をあげます。
生後間もない赤ちゃんが来てくれることが多いので、スタッフは全員マスクをして、アルコール消毒をして撮影に臨んでいます。
前作でも小さな赤ちゃんたちに出演してもらいました。出演することでドラマとしての強度はあがりますが、ドラマの正義でどこまで撮るべきなのか、僕たちは考えるべきだとも思っていました。けれど、たくさんのご家族の方々から「ぜひ撮って欲しい」とお声をいただいて出演が叶っています。そのおかげでドラマに赤ちゃんがノンフィクションでいることが出来ました。
やはり赤ちゃんたちの表現力にはかなわないですね。
いつも助けられています。赤ちゃんの前で苦しい顔はしたくないですし、自然に笑顔になりますね。
生後間もない赤ちゃんが来てくれることが多いので、スタッフは全員マスクをして、アルコール消毒をして撮影に臨んでいます。
前作でも小さな赤ちゃんたちに出演してもらいました。出演することでドラマとしての強度はあがりますが、ドラマの正義でどこまで撮るべきなのか、僕たちは考えるべきだとも思っていました。けれど、たくさんのご家族の方々から「ぜひ撮って欲しい」とお声をいただいて出演が叶っています。そのおかげでドラマに赤ちゃんがノンフィクションでいることが出来ました。
やはり赤ちゃんたちの表現力にはかなわないですね。
いつも助けられています。赤ちゃんの前で苦しい顔はしたくないですし、自然に笑顔になりますね。
Q. もう1人のサクラ、BABY
体が覚えているので、今はひたすら練習しています。(ピアノ監修の)清塚くんを信頼しているので、前作以上に素晴らしいBABYを作る自信しかありません。
前作だと、ピアノを演奏することは、鍵盤を途中で打楽器みたいに強く叩いたりして、サクラが病院で吐き出せない感情を表す行為でしたが、今回は少し違います。自分の感情を表現するだけではなく、全体を包み込むような、誰かに寄り添うような表現が必要となります。ですから、弾き方に変化が現れると思っています。
すべての人がすべての人に寄り添えるかというと、そうじゃない。本当にさまざまな事情を抱えたご家族が病院に来ます。その中でも、BABYの楽曲だけは、その患者さんに寄り添えるようにしたい。心から願います。
前作だと、ピアノを演奏することは、鍵盤を途中で打楽器みたいに強く叩いたりして、サクラが病院で吐き出せない感情を表す行為でしたが、今回は少し違います。自分の感情を表現するだけではなく、全体を包み込むような、誰かに寄り添うような表現が必要となります。ですから、弾き方に変化が現れると思っています。
すべての人がすべての人に寄り添えるかというと、そうじゃない。本当にさまざまな事情を抱えたご家族が病院に来ます。その中でも、BABYの楽曲だけは、その患者さんに寄り添えるようにしたい。心から願います。
Q. メッセージ
命についてのすべてのこと、
このドラマを通して皆さんにお届けします。
ぜひ受け取っていただけたら幸いです。
このドラマを通して皆さんにお届けします。
ぜひ受け取っていただけたら幸いです。
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