現場レポート

20  第6話、放送終了しました!! part2

【撮影現場に、大量の昆布!?】
第6話のオンエアをご覧になってくださった方は、私が以前、ツイッター上でつぶやいた「撮影現場に大量の昆布が!!」の理由がわかり、ご納得していただけたのではないでしょうか(笑)?

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なにやらごそごそしているスタッフの手元をよくみると、、、銃を昆布で巻いています

あのつぶやき後、「え?昆布からなにかの成分を取り出して薬にするんですか??」などといった書き込みが投稿されているのを見て、みなさんのたくましい想像力にこちらも笑わせていただいたのですが、実は大量の昆布は「銃を包むために使用されていた」のです。ロケは都内の閑静な住宅地で行われていたのですが、現場では積まれた大量の昆布から、磯の香りがプーンと漂っていました。

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「いいタイミング」でバラバラと荷が崩れるにはどうしたらいいか、真剣な表情で話し合うスタッフたち

そんな中、スタッフたちの準備中に、大沢たかおさんからイジられていたのは、東修介役の佐藤隆太さん。『グラバー邸』の設定で撮影に使用した住宅を眺めて、「これ、君の家?デカいね」と、こともなげにサラッとボケをかます大沢さんに、最初のうちこそ「まぁ、ちょっと古くなっちゃいましたけど」とひるむことなく応じる佐藤さんでしたが、その後も続く「今日は、撮影が終わったら何するの??」などといった質問に、佐藤さんもタジタジ(笑)。「たぶん、聞いてもホント面白くないと思いますけど…」と言いながら、真面目に答える佐藤さんが可笑しかったです。

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4月25日の「割本」です

【仁と龍馬、写真を撮る】
4月25日の早朝。貰った割本(その日に撮影するシーンを抜粋した台本の写しで構成されている冊子)を開いてみると、そこには坂本龍馬の肖像が。そう、この日は「仁先生と龍馬の写真撮影のシーン」を撮影していたんです。

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かの有名な「坂本龍馬の肖像」がこちら

山田先生によると、あの有名な龍馬の肖像は、長崎生まれの写真家・上野彦馬の写真館で撮られたものだそうで、シャッターを押したのは彦馬の弟子・井上俊三(龍馬と同じ土佐出身)であるというのが最も有力な説なのだとか。当時、外国から持ち込まれた写真の技術は、日本人に大変うけたらしく、長崎や横浜には写真館(今でいう「写真スタジオ」のこと)があり、近辺に立ち寄った際には記念撮影をして帰ってくるというのがブームだったそうです。

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なにやら落ち着かぬ様子でジタバタ動き回る、内野龍馬さん(笑)

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髪の毛なんかも整えてみちゃったりして… 仁先生、隣で呆れてます(笑)

そうそう!ここで、みなさんにひとつ質問です。
当時の肖像にはなぜ、必ず台や椅子が写っているのか…その理由をご存知でしょうか?

この答えは、私も知らなかったのですが…当時の写真技術というのは、今と違って瞬時に撮影できるようなものではなく、撮影対象者は長くて5分ぐらい、じっとその場で動かずにいなければならなかったのだそうです。龍馬の撮影した頃(江戸末期)になると、技術も少し進んでいて、30秒程度で撮れたそうなのですが、それでもやはり動かずにじっとしているのは至難の業ですよね。そこで人々は、台や椅子に寄りかかるなどして体を固定し、写真撮影を行っていたのだとか。だから、そういった肖像が多く残っているんですね(^^)
「あとは、刀を杖みたいにして立つとかいうこともあったみたい。とにかく長時間同じ姿勢を保つために、当時はいろいろと工夫していたみたいね(山田先生談)」

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「実際の龍馬のポーズって、こんなだったがかえ?」

この日、せわしなくモニターの前と現場をウロウロしていたのは、坂本龍馬役の内野さん。内野さんは、今も残る龍馬の肖像のポーズを再現しようと、その角度や向きにとことんこだわって撮影に臨まれていたのです。「もうちょっと顔の位置、高い方がいいかな?」「胸をもう少し張ったほうがええがかえ!?」

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そうやって撮影された写真がこちら!

ちなみに、龍馬の肖像には諸説があるようですが、内野さんは撮影前に色々と研究してこられた結果、袴の下で足を組んで撮影に臨んでいらっしゃいました。
「龍馬もきっと、あの写真を撮るときに気取ったんでしょうね。”人とは違うポーズをしたい”って。そのあたりに、龍馬の茶目っ気が現れているように思うの(山田先生談)」。

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目を細めて、遥か遠くを見つめるかのような表情を浮かべる内野龍馬。その目線の先にあるものとは…!?

(part3 へ続く)