特集

2021年4月4日「古都京都の文化財」

かつてない映像で迫る空から見る京都

今回は放送25周年スペシャルということで、1994年に世界遺産に登録された「古都京都の文化財」を取り上げます。番組では、京都を旅した人々にとってはお馴染みのスポットの数々を「空から見る京都 四季の絶景」と題して空から捉えました。長期間にわたる取材を担当した冨山ディレクターに話を聞きます。

美しい紅葉に映える寺社の絶景

観光地としても有名な京都も空から撮影するとまた違った景色が見えました。長期取材の中でほんの一瞬現れた絶景もお届けします。

──今回は「空から見る京都 四季の絶景」と題しての放送25周年スペシャルということですが、「空から」ということは京都を空撮されたということですね。

冨山ディレクター(以下、冨山):はい、ヘリコプターやドローンを駆使して撮影しています。特にドローン撮影については、京都では許可が下りないことも多いのですが、今回は特別に許されてお寺や神社、城郭を空から見た映像に収めることができました。

──それは期待が膨らみます。具体的には京都のどこを取り上げているのでしょうか?

冨山:今回は「古都京都の文化財」として世界遺産に登録されている17の文化財のうち、10カ所を半年以上にわたって撮影しています。撮影の回数を数えると20回を超えていました。

長期にわたって空から撮影した、京都の絶景の数々を今回はお見せするスペシャルです。

──10カ所もの文化財を長期取材で特別にドローン撮影とは、確かにスペシャルですね。実際にはどんな映像を撮影できたのか、教えてください。

冨山:見どころ満載なのですが、まずは嵐山にある天龍寺です。ここでは秋の紅葉の絶景をお見せします。色とりどりに染まった木々でモザイク画のような景色が広がっています。さらに嵐山の奥にある紅葉の名所、清滝も撮影したのですが、去年の秋は紅葉の進みぐらいにばらつきがあったため、最も美しい葉の色の見極めに苦労しました。3回目の撮影にしてやっと思うようなシーンが撮れました。

秋、嵐山はモザイク画のように彩られます。そこに埋もれるように佇む天龍寺。

──粘り強い撮影が生んだ美しい映像が見られるのですね。楽しみです。

冨山:次に天龍寺から北へ行った山の中にある、高山寺の映像をお届けします。これも秋に撮影し、紅葉に囲まれた美しい景色です。このお寺のお堂の1つ、石水院の縁側からのぞむ紅葉のパノラマは格別ですのでぜひご覧になってください。

鳥獣人物戯画を所蔵していることでも知られる高山寺。そのお堂の1つ、石水院の縁側の景色は美しい絵画のようです。

──さすが京都の世界遺産だけあって見どころ満載ですね。

冨山:まだまだ見ていただきところがあります。枯山水で有名な龍安寺の石庭も特別に許可をもらってドローンで撮影することができました。ヘリでは撮ることができないアングルのシーンが見所で、特に真上から石庭を捉えた映像は非常に珍しいものです。

石の配置が示す意味など謎が多い龍安寺の石庭。ここをはじめ京都の庭園などのよく敷かれている白い砂の秘密にも迫ります。

平成の大改修が終わった清水寺。「清水の舞台」を空から見ると、白木の輝きで新しくなった部分が一目瞭然です。

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