放送内容
6600年前に築かれた世界最大最古の養殖システム。この地に住む先住民、グンディッシマラの人々は3万年前にバジ・ビム火山が噴火し、流れ出した大量の溶岩を巧みに利用して水路や堰などを作り上げ、そのシステムは今も残っている。養殖していたのはウナギ。ウナギは燻製にして保存もでき、食糧がいつでも手に入ることで、獲物を追う移動生活ではなく、定住生活をすることができた。
先住民が作った養殖システム
自然の風景のように見える水辺に、先住民は150を超す人工の堰や池、1800mもの水路を作った。湖から水を引いた水路の途中に、罠を仕掛け、その罠を通り抜けた小さいウナギだけを池に集め養殖する仕組みだった。
巨大なオーストラリアのウナギ
養殖していたのはオーストラリアウナギ。体長はニホンウナギと同じく1mほどだが重さは倍以上の3kgもある。調理法は燻製。保存がきくので、ほかの集団と物々交換もできたことで豊かさももたらした。
ウナギがもたらした定住生活
養殖のため先住民は溶岩を使って家を作り水辺の近くに住んでいた。かつて、オーストラリアの先住民の多くは獲物を追う移動生活をしていたが、ウナギがいつでも手に入ったグンディッシマラ族は定住することができ、人口密度も高かったという。