放送内容
シドニーの北東770kmの沖合に浮かぶロードハウ諸島。最大の島・ロードハウ島には、美しいサンゴ礁がひろがり、断崖絶壁の山が聳えている。ロードハウ諸島には、秘境の島もあり、その姿はまるで海に浮かぶピラミッド。海から垂直にそそり立つ岩の島には、高さ562mにもなる鋭く尖った峰が聳えている。オーストラリアの秘境、絶海の孤島の誕生のヒミツに迫る。
火山が生んだ海上のピラミッド
ロードハウ諸島は、海底火山が噴火して誕生した。元はひとつの火山だったが、侵食でほとんどが失われ硬い部分だけが残った結果、いくつもの島になった。ピラミッドのようなそそり立つ島となったのは、マグマの通り道にできた溶岩が硬い性質をもつためだった。
南極に一番近いサンゴ礁
ロードハウ諸島には、南極に一番近いサンゴ礁が広がる。そこには、本来、サンゴ礁の海より水温の低い“温帯”に生息する魚たちが生息している。熱帯にできるサンゴ礁と、温帯の魚が同居している理由は、寒流と暖流がロードハウ諸島でぶつかるためだった。
絶滅寸前から復活!
ロードハウ島には、独自の進化を遂げた飛べない鳥“ロードハウクイナ”が生息している。彼らは、1970年代僅か20羽まで激減した。理由は、入植者が持ち込んだブタが卵を食べ尽くしたためであった。しかし今、ブタは駆除され、300羽までその数を増やしていた。