特集
ルアンパバーンの町
3月8日の放送は、ラオスのルアンパバーンの町です。ラオス最初の王国の古都でもあるこの町の人々は、仏教に根ざした生活を送っており、早朝にはたくさんの僧侶たちが托鉢の列をなします。一方で、数多くの寺院とともに植民地時代の名残であるフランス様式の建築も残されています。この異文化が融合した町の様子を、取材した石郷岡ディレクターに語ってもらいました。
─今回紹介するのはラオスのルアンパバーンの町ということですが、まずはどういった場所なのか教えてください。
石郷岡ディレクター(以下、石郷岡):インドシナ半島を流れるメコン川の中流域にある町です。山深いところに突然町が現れるような印象です。
─町の中はどういった雰囲気なのでしょうか?
石郷岡:14世紀に興ったラオス最古の王国、ランサン王国の都だったところで、ラオスの中では比較的大きな町です。メコン川とその支流に挟まれた場所にあり、風景の中には必ずと言っていいほど川が見えます。そして、特に旧市街には多数の仏教寺院が並んでいます。半日ほどで回れる範囲に、32軒の寺院があります。
─古いお寺が多そうですね。これらの寺院は、どのような建物なのですか?
石郷岡:古いものは15〜16世紀の建物ですが、要所要所には金があしらわれています。特に、最大の寺院であるワット・シェントーンの壁面の装飾は見事です。金色を信仰する文化があるのか、例えば結婚式で花嫁衣装には金色の刺繍が施されています。これはメコン川で採れた砂金がルーツになっているようです。
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