特集

第38回世界遺産委員会報告

6月15日より、第38回世界遺産委員会がカタールのドーハで行われています。その模様を世界遺産のスタッフが現地からレポートしていきます。 レポートは到着次第、特集ページにアップしていきますのでお楽しみに!

委員会報告 6
6月19日(木)

世界遺産委員会4日目の報告です。この日も危機遺産に関する審議が行われました。

トゥルカナ湖
トゥルカナ湖

まず、アフリカの「トゥルカナ湖国立公園群」(1997年登録・ケニア)。
トゥルカナ湖に注ぐオモ川に建設されたダムにより、湖の水位の低下が問題視されていましたが、今回は危機遺産リストには記載されませんでした。

ウェストミンスター宮殿
ウェストミンスター宮殿

続いて、「ウェストミンスター宮殿、ウェストミンスター大寺院及び聖マーガレット教会」(1987年登録・英国)。
テムズ川を挟んでウェストミンスター地区の対岸にある地域開発が問題となっていましたが、今回危機遺産リストには記載されませんでした。

どちらも危機遺産のリスト入りを免れましたが、世界遺産の価値が問われる状況下にあることは変わりません。
世界遺産の価値を守ってゆくこと、開発をして人々の生活環境を整えてゆくこと、
この共存しがたい2つのことを取りまとめることが、今後も大きな課題となってくることでしょう。

審議
インターネット画面

今日は異例の早さで審議が進み、午前中で会議は終了。
明日からは、いよいよ新たに世界遺産に登録する案件の審議が始まります。
ちなみに世界遺産委員会の審議の模様は、インターネット上でライブ中継されています。
ユネスコ世界遺産センターのホームページから見ることができるので、21日に予定されている「富岡製糸場」世界遺産登録の瞬間をいち早く観ることが出来ます。

プロデューサー 尾賀達朗