特集
第38回世界遺産委員会報告
6月15日より、第38回世界遺産委員会がカタールのドーハで行われています。その模様を世界遺産のスタッフが現地からレポートしていきます。 レポートは到着次第、特集ページにアップしていきますのでお楽しみに!

ドーハ市内からカタール国立コンベンションセンターまで、
会期中無料のバスが往復しています。
私たちスタッフもこのバスに乗り毎朝8時に会場へ向かいます。


センターに到着すると、駐車場から会議場まで歩くわけですが1キロほどの距離があります。
その際、参加者は誰でも乗車できる電動カートが便利。500mほどの道のりをあっという間に運んでくれます。
ただし2台しかないので、運よく遭遇しないと歩く羽目に。





また、センター入り口にはアラブの正装をした係員が水、アラビックコーヒー、おしぼり、ナツメヤシ(デーツ)の果実をふるまいます。さながら「砂漠のオアシス」。
中でも栄養価が高いナツメヤシの果実は、砂漠を移動するキャラバンの必需品として知られ、中東の特産品。
近年、アメリカやヨーロッパでも美容や健康によいドライフルーツとして注目されています。


さて、世界遺産委員会3日目の報告です。
まず、「グレート・バリア・リーフ」(1981年登録・オーストラリア)の危機遺産リストへの記載が検討されました。
港の拡張工事や液化天然ガス施設の工事による、サンゴ礁の環境破壊が懸念されていましたが、結果、危機遺産リストへの登録を延期し、オーストラリア政府に対して2015年2月1日までに最新の保全状況報告の提出を求めることになりました。

一方、アフリカの「セルー・ゲーム・リザーブ」(1982年登録・タンザニア)が、新たに危機遺産リストに加わりました。
密猟や象牙の密輸のため、動物の個体数が激減したためです。
特に象とサイの個体数は、約30年前の登録時より、90%が減少しているというショッキングな報告がありました。
プロデューサー 尾賀達朗