特集
第38回世界遺産委員会報告
6月15日より、第38回世界遺産委員会がカタールのドーハで行われています。その模様を世界遺産のスタッフが現地からレポートしていきます。 レポートは到着次第、特集ページにアップしていきますのでお楽しみに!
委員会報告 2
6月15日(日)



15日よる7時、第38回世界遺産委員会の開会式が行われました。
世界中から政府関係の要人がカタール国立コンベンションセンターに集まってきます。


アルジャジーラでしょうか、地元のテレビ局も続々駆けつけます。


開会式で、カタールのアブドッラー首相兼内相は、世界遺産の保護を一層重視するよう加盟国に呼びかけました。
その中で、紛争・災害によって崩壊の恐れがある世界遺産を守るべく基金を創設するとし、
ユネスコに$10,000,000(約10億円)の寄付をすることを発表しました。
これに対しユネスコのバンダリン事務局長補は、資金を受け入れる意向を表しました。


カタールには昨年登録された唯一の世界遺産があります。
紛争が絶えない中東にあって奇跡的に残った「アルズバラ考古遺跡」です。
アルズバラは18世紀、真珠などの取引で栄えた都市で、ペルシア湾の貿易ルート上、重要な拠点でした。
そのため街を守る為に城塞がいくつも建てられたのですが、今ではその要塞もたった一つ残るのみです。
街やそのほかの要塞は廃墟となり、繁栄した時代のアルズバラの姿を確認することはできません。
そのためにたった一つの要塞を世界遺産として保護する必要があったのです。


カタールのアブダッラー首相兼内相はこう言います。
「現代は過去と未来をつなぐ橋である」
カタールは高層ビルを建てるのみならず、「失われた都市」の再生にも力を入れ始めました。
プロデューサー 尾賀達朗
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