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宮口ディレクターインタビュー

12月1日の放送は、アメリカの西海岸、オリンピック国立公園です。ワシントン州北西部に位置する広大な自然遺産で、観光客が自由に立ち入ることができる場所が多いのが特徴です。アメリカの国立公園の中でもベスト10に入るほど観光客が多いと言われるこの場所を取材した、宮口景子ディレクターに話を聞きました。

―オリンピック国立公園はどんな場所なのでしょうか?

宮口ディレクター(以下、宮口):自然のままの景観が残る海岸線や、2000メートル級の山々に数々の氷河、コケに覆われた森、それに湖と河、様々な要素が詰まった自然遺産です。観光地としてもとても人気があるスポットなのです。

オリンピック国立公園

―自然遺産というと保護のために立ち入りが制限されているところがありますが、ここは観光客が入りやすい世界遺産なんですね。

宮口:半島の中は道路も整備されていて、マイカーで訪れる人がたくさんいます。キャンプ場や宿泊施設もあって、気軽に訪れることができます。ワシントン州の大都市であるシアトルからフェリーに乗ってすぐなので、日帰り観光も可能です。ただし、海岸から山まである広大な公園なので、目的の場所は決めておかないと一日では回りきれないですね。

―その広大なエリアにある様々な自然を今回はまとめて紹介しているということですね。まず、海の様子を教えてください。

オリンピック国立公園

宮口:世界遺産に登録されているのは、自然のまま残された100キロほど続く荒々しい海岸線です。遠くから見るとまるで骨のように見える、白い流木などが海岸に残されています。番組では、海中の様子も紹介しています。ここの海にはトドやアザラシ、ラッコなどが生息していています。動物たちの生活の場となっているのが、「ブルケルプ」という巨大な昆布の森です。船で近づくと、それらが浮き上がって海面を埋め尽くしていました。この地域では、特に食用などの需要はないそうです。沖合では、クジラにも会うことができました。