特集

第36回世界遺産委員会報告

6月24日より、第36回世界遺産委員会がロシアのサンクトペテルブルグで行われています。その模様を世界遺産のスタッフが現地からレポートしていきます。 レポートは到着次第、特集ページにアップしていきますのでお楽しみに!

委員会報告8 【会議四日目】
6月28日(木)

会議四日目です。
今日の議題は、世界遺産リスト、および危機遺産リストに登録されているサイトの状況報告が審議されました。

世界遺産委員会は、マリ政府の要請により、「トンブクトゥ」と「アスキア墳墓」の2サイトを危機遺産リストに登録することにしました。マリ北部を中心とする紛争により、2つの世界遺産の存続が危ぶまれています。危機遺産リストに登録することにより、国際社会からの注目を集め、支援を得ることが目的です。また、委員会では、近隣諸国に対しても、紛争の影響で、これらの文化財の流失を防ぐことを要請しました。

また、オーストラリアのグレートバリアリーフも審議されました。沿岸開発(カーティス島での液化天然ガス施設の開発)、水質の問題、異常気象などがサンゴ礁に脅威を与えているとし、長期的で、かつ持続可能な保全対策が必要であり、進行している事業の詳細を提出するように求めました。今年中に、新たな現地調査が行われることになりました。

明日は、いよいよ新たな世界遺産の登録審議に入ります。

海外デスク 横手直子