特集

津村ディレクターインタビュー

不思議がいっぱい
法隆寺は日本最古のワンダーランド


1月29日放送のTHE世界遺産では、日本の世界遺産第一号である「法隆寺地域の仏教建造物」を放送します。修学旅行などで訪れたこともある人が多い法隆寺ですが、番組では普通は見ることができない貴重な映像が随所に登場します。放送に先立ち、取材を行った毎日放送の津村ディレクターにお話を伺いました。

―まず、さまざまな世界遺産がある中で、日本人なら誰もが知っているであろう法隆寺を、なぜいま取り上げるのか、教えてください。

法隆寺地域の仏教建造物

津村ディレクター(以下:津村):THE世界遺産では、1997年にも法隆寺を取り上げているのですが、前回の放送では叶わなかったハイビジョンでの高精細な撮影が可能になりました。また、今回は1年間という長い取材期間を得ることができたので、一般には公開されておらず、特別な許可をもらわなければ入れない貴重な映像を1年を通じて撮影することができたので、意義深い番組になっていると思います。

―貴重な映像ということですが、具体的にどういったものを撮影できたのでしょうか?

津村:聖霊会(しょうりょうえ)という儀式を撮ることができました。10年に1度盛大に行われるもので、2011年はちょうどその年にあたりました。これは一般の人も見ることができるものですが、やはり10年に1度というのは貴重です。

―それは幸運ですね。これはどういった儀式なのでしょうか。

津村:聖徳太子の威徳をたたえるための儀式です。法隆寺で最も大きな建物である大講堂に、仏法を守る神々の仮面を着けた人々が、聖徳太子が乗っているといわれる神輿を担いで入場してきます。雅楽の演奏や昔ながらの踊りがあり壮大です。