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空から見る日本 自然遺産のすべて・文化遺産のすべて

江夏ディレクターインタビュー

「THE 世界遺産」では11月27日と翌週の12月4日の2週にわたって「空から見る日本」と題し、日本の世界遺産16サイト「すべて」を空から見る「美しい映像」でお届けします。1週目は自 然遺産、2週目は文化遺産を放送します。放送に先立って、番組を担当した江夏ディレクターにお話を聞きました。

―今回は日本の世界遺産が登場するということですが、なぜいま国内の世界遺産を取り上げているのでしょうか?

江夏ディレクター(以下、江夏):今年6月、「平泉--浄土を表す建築・庭園」と「小笠原諸島」の2つの世界遺産が新しく登録されました。これで、日本で登録されている世界遺産は全部で16サイトになったわけですが、日本に16個も世界遺産があるということをまずご紹介しようと考えました。11月27日の1週目は4つの自然遺産、12月4日の2週目には12の文化遺産をすべて取り上げるのですが、これらの世界遺産をただ紹介するだけではなく、番組では上空から撮影した映像、いわゆる「空撮」にこだわって制作しました。

―空撮にこだわるというのは斬新ですね。空からは、やはりヘリコプターで撮影するのでしょうか?

空から見る日本 自然遺産のすべて・文化遺産のすべて

江夏:今回は、ヘリコプターとラジコンヘリを使った撮影を行いました。ヘリコプターの撮影方法にもいくつか種類があります。機体の外に操作できるカメラが設置されたヘリコプターもあれば、扉を取った状態で飛び立ち、カメラマンがカメラを担いで身を乗り出して撮る場合もあります。山など、高度のあるものを撮影する場合には上昇気流の影響で揺れが激しいことがあります。

―それはスリリングな撮影ですね。

江夏:もちろん安全は確保していますが、空撮ならではの苦労もあります。例えば、ヘリでの撮影は長くて1時間ほどです。その制限の中でできるだけいい映像を収めるには、操縦士とカメラマン、ディレクターが意思を疎通させておかなくてはなりません。