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インド洋の秘境I・II「進化の方舟」マダガスカル〜岩山のサルと森のサル〜

小澤ディレクターインタビュー

このキンイロジェントルキツネザルのどこが見どころなのでしょうか?

インド洋の秘境I・II「進化の方舟」マダガスカル〜岩山のサルと森のサル〜

小澤:キンイロジェントルキツネザルはその名の通り、金色の毛に覆われたサルです。主にタケノコを食べて生活しています。ラヌマファナのタケノコには、「青酸」という猛毒が含まれているのですが、このサルはその毒を体内で分解するという、驚きの能力を持つことで知られています。また、キンイロジェントルキツネザル以外にも竹を主食とするサルが2種類います。それぞれ葉を主食とするもの、幹を食べるものと住み分けをしているのが興味深いです。

それぞれがほかと違う進化を遂げることで生き残っているのですね。「アツィナナナの雨林群」でのほかの見どころを教えてください。

インド洋の秘境I・II「進化の方舟」マダガスカル〜岩山のサルと森のサル〜

小澤:日本では童謡で有名なサル「アイアイ」が登場します。アイアイは、「ラミー」という固い殻に包まれた木の実を主食としています。殻に歯で穴をあけ、その穴から中指を差し込んで、かき出して食べます。そのために中指だけ、ほかの指より異様に長くなりました。これがアイアイ特有の進化と言えます。アイアイは夜行性で、しかも木の上で生活するため見つけにくく、映像に収められるのは貴重です。お見逃しなく。