特集

ビキニ環礁核実験場(マーシャル諸島)

江夏ディレクターインタビュー

まず、今回取材したビキニ環礁はどんな場所なのでしょうか?

江夏ディレクターインタビュー

江夏:日本から4600キロ離れた太平洋上にある、「マーシャル諸島共和国」の北西に位置し、23の島からなるのがビキニ環礁です。アクセスの拠点となるクワジェリン環礁から、船に乗って向かいます。かつてのアメリカの核実験場として知られ、ビキニ環礁と隣のエニウィトック環礁で計67回もの核実験が行われました。初めて行われたのが広島の原爆投下翌年の1946年で、その後1958年まで続けられました。

そんなに多く行われたのですか。現在、放射線は残っているのですか?

江夏ディレクターインタビュー

江夏:やはり残留放射線が気になりますので、取材では線量計を持って行きましたが、ビキニ島で測ったところ測定値は0でしたね。また、爆発で吹き飛んだ島の名残の砂州のような場所があるのですが、そこでも数値は0でした。ただし、土壌にはセシウムが残っており、作物を食べるのはまだ危ないので人は住んでいません。当時は167人の島民が住んでいましたが、現在は研究施設の管理などで6名が半年交代で常駐している状態です。