特集

第35回世界遺産委員会報告

6月19日より、第35回世界遺産委員会がフランスのパリで行われています。その模様を世界遺産のスタッフが現地からレポートしていきます。 レポートは到着次第、特集ページにアップしていきますのでお楽しみに!

委員会報告 7

6月23日

堤@パリ世界遺産委員会です。
現地時間の24日、いよいよ新しく登録される世界遺産の討議が始まりました。リストの順番で討議していくのですが、午前中は小笠原までたどり着かず……
この委員会は、午後1時から3時までしっかりとランチ・タイムを取ります。この間に、水面下で駆け引きが行われることもあるとか。
で、再開後の午後3時半過ぎ、小笠原諸島についての討議が始まり、満場一致で登録が決定!
議長が「津波と震災に際しての日本人の行動に敬意を表します。おめでとう!日本」と述べ、場内は拍手で包まれました。
会議場の外では、日本から来たマスコミが大忙しです。決まったのが日本時間の23時頃で、夜のテレビニュースに間に合うギリギリのタイミング。 こうしたときに威力を発揮するのが、ネット回線を使った映像・音声の伝送です。 この技術が開発されたおかげで、ブロードバンド環境とパソコンがあれば、中継車や衛星回線を使う必要がなくなりました。 TBSのスタッフも、会議場の外で、その場で撮った映像を日本に送っています。

この日、他に新たに登録が決まったのは4件。
ケニヤの「Kenya Lake System in the Great Rift Valley(ケニヤ大地溝帯の湖沼地域)」。
オーストラリアの「Ningaloo Coast(ニンガルー海岸)」。
中国の「West Lake Cultural Landscape of Hangzhou(杭州・西湖の文化的景観)」
セネガルの「Saloum Delta(サルーム・デルタ)」。

これ以外に、討議の結果、登録に至らなかったものが多数。結構、時間のかかるもので、この日は平泉の討議まで行き着きませんでした……

プロデューサー 堤

会議場の外でネットを使って素材伝送しているTBSスタッフ
会議場の外でネットを使って
素材伝送しているTBSスタッフ