特集

世界一スペシャル

大浦ディレクターインタビュー

放送開始から15年を迎えた「THE 世界遺産」。10月17日と10月24日の2週にわたり、「"世界一"を探す旅」と題して、900カ所以上の世界遺産の中から、世界一にまつわる自然遺産を17カ所、文化遺産を14カ所、厳選してお届けします。そこで今回は、この特集を担当した大浦ディレクターに話を聞きました。

Q:今回はさまざまな"世界一"がある世界遺産を紹介するということですが、どのようにして選んでいったのでしょうか。

世界一スペシャル

番組を作るにあたって、今回お届けするべき"世界一"を探し出すために、15年間に放送した映像の中から候補を選んで順番に見ていきました。2週にわたる番組内で計30カ所以上の世界遺産を取り上げますが、候補の段階ではその倍以上ありましたので、延べ数十時間はビデオを見たと思います。それだけに、今回選んだものは、自然遺産編も文化遺産編ともに、すべてが見所といっても過言ではないほど、壮大で迫力満点の映像がそろっています。番組をご覧になるだけで、世界一贅沢な旅が味わえると思いますよ。

Q:では1週目の自然遺産編のことから聞かせてください。数ある世界遺産の中から、今回の17カ所を選んだポイントは?

誰もが知っているような、分かりやすい世界一を集めるだけでなく、多少マニアックだけどユニークなジャンルからも幅広く"世界一"を選んでみました。通常の番組で紹介している視点とはまた違った、世界遺産の新しい見方ができると思います。

Q:具体的にはどのような"世界一"を取り上げるのでしょうか?

自然遺産編で取り上げる"世界一"の中で最も有名なのは、何と言っても、ネパールにある世界最高峰、エベレストです。かつては海底だったのが、地殻変動による大陸同士の衝突のエネルギーによって隆起し、およそ5000万年もの時間をかけて世界一の高さを誇る山となりました。今もなお、年々少しずつ高くなっているそうです。逆に、知る人ぞ知るという"世界一"なのが、インドネシアのコモド国立公園に生息する体長3mを超す世界最大のトカゲ、コモドドラゴンです。このトカゲの、まるで恐竜かと思わせるような姿は一見の価値ありです。他にもマレーシアのキルバル自然公園に自生する世界最大の花、ラフレシアも登場します。この花は、強烈な臭いを放つことで知られています。開花して数日で散ってしまうため、開花している映像は非常に貴重です。