特集
アルタミラ洞窟と北スペインの洞窟壁画〜闇に浮かぶ神秘の絵〜
谷ディレクターインタビュー
Q:実際の洞窟の撮影はどうでしたか?

壁には絶対に触れないように注意されているので、思ったようなカメラワークができなくて大変でした。また一度に入ることが許される人数も制限があったので、機材を運ぶのに2、3回往復しなければなりませんでした。一旦、洞窟の中に入ると4時間ほど入ったままになっていたのですが、日の光がまったくないため、時間の感覚がなくなりましたね。
Q:どのようにして洞窟の中で灯りは取っていたのですか?
もちろん照明を点けるのですが、通常の照明は熱が出て壁画を傷めるため、点けることが許されていません。そこで今回は熱が少ないLED照明の使用許可をもらって撮影しました。ただし照明があっても、洞窟で少し違う方向を見ると真っ暗だったりします。壁画を描いたクロマニヨン人もきっと弱い明かりで洞窟に入っていったはずなので、同じような気持ちでいたのではないかな、などと考えていました。
Q:実際に壁画を目にしての感想を教えてください。
写真で見るのと生で見るのとではまったく違いました。木炭で描かれた壁画を撮影したのですが、その炭の跡などもくっきり残っています。ほとんどの壁画に迷いがないという印象で、一気に描いているように見えました。
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