特集

超時空スペシャル

日下ディレクターインタビュー

Q:印象深い時代はありますか?

20世紀です。ガウディの登場と、バウハウスという芸術運動がほぼ重なるのが印象的でした。アールヌーボーとスペインのバルセローナの土着愛から生まれたようなガウディの建築、それと21世紀の我々の日常に大きく影響を与えた、コンクリートとガラスと鉄で出来たシンプルな建築、ドイツのバウハウスが20世紀の初め、それぞれがすばらしいものを作り出したことが不思議でした。そしてお互いに認め合っていたと言うことも、感動した点です。

超時空スペシャル

あとはさかのぼって15世紀頃でしょうね。ダヴィンチの最後の晩餐、ミケランジェロのダヴィデ像、システィーナ礼拝堂の天井画にバチカン、コロンブスが出てきたのも同じ時代。一説によると、この時期は気候が暖かかったから多くの天才が生まれたんだとか…?
でもそれを信じたくなるほど、この時代、イタリアで何かあったんじゃないのかな〜と思えるすごい時代です。 500年経った我々を含め、ずっとすばらしいと世界で言い続けられ、日本のようなまったく違う文化圏の人間でもすごいと思える作品がたくさん残された時代なんですから。並べて軸での視点から見ることで、改めてすごさというのを実感しました。


Q:視聴者へメッセージ

今回は、なんと言っても新年一発目ですから「この文明とこの文明にはこんな繋がりが…」なんてお勉強っぽい感じからは距離を置いて作りました。どちらかと言うと世界遺産版コンピレーションアルバムみたいな(笑)? 色々な物が一気に見られてお得感もあり、その中には自分が好きなサイトがひとつは入っているという感じですかね? 「ピラミッドだぁ〜! 厳島神社とモアイ像って同じ時代に作られたんだ〜!」こんな感じで、人類が残してくれたたくさんの面白いものを、スタッフがあらゆる努力をして撮ってきた映像美と共に気楽に見ていただければと思います。関連ありなしに関わらずその時代のサイトをバンバン見せますので、視聴者の皆さんがご自身で何かを感じとってほしいと思います。どの世紀、どのサイトに心が引っかかるのか? 見てみないと分からないのが今回の面白いところ。

「ピラミッドとストーンヘンジ、場所は離れているのに、なぜ同じ時代に同じような石の文明が発達していたのか…?」とその関連性にイメージを膨らませるもよし。「機械のない時代にこれだけの石を運び、これだけの物を建てるとは…。物がないだけに、人使いの上手い人でもいたのか?」と人類の不思議に思いをはせるもよし。「銀閣寺」と「最後の晩餐」は同じ時代に作られたのか。日本もイケてるなぁ。いい仕事してる!」と日本に改めて興味を持ってもよし。 自由に色々な見方で見てください。