特集

超時空スペシャル

日下ディレクターインタビュー

Q:「時空」で見る世界遺産とは?

世界遺産の歴史年表を作って横に切った時、つまり時代別で世界全体を見ると何が見えるだろう? そんな発想からスタートしたのが今回の企画です。

例えば、15世紀をピックアップして見てみると、日本では銀閣寺が完成しレオナルド・ダヴィンチは「最後の晩餐」を描いていました。
コロンブスが新大陸を発見、「マチュ・ピチュ」が完成したのも同じ頃だったと言われています。こうやって各時代別に見ていくと、意外な発見ができそうな気がしませんか?日本であの渋い銀閣寺が建てられたのと同じ時代に、イタリアでは天才が生まれて数々の芸術作品を生み出し、マチュピチュは繁栄のピークを迎えていた。もしかしたら周辺の人たちは「明日はマチュピチュに行こうよ」なんて会話をしていたのかも知れませんよね(笑)。こんな感じで世紀ごとに区切って比較して見る事で「地球はこういう風になっていたんだ、古いと思っていたものが意外と新しいんだ…など」人類の営みをまるごと視聴者の方々に感じていただける回になったらいいなと思っています。

超時空スペシャル
番組の流れとしては、氷河期から現代へ時にスムーズに、時に逆戻りしながら縦横無尽に様々な時代のサイトを前後編合わせて約80見ていただけます。その際、頭が混乱しないように、いくつかガイド的な物を2つ入れてあります。ひとつは時代を示すインジケーターと地図。(地図は番組のオープニングにも出てくる手書きのようなタッチの映像を作ってくれたスタッフにお願いしてちょっと可愛らしい地図を作ってもらいました)「最後の晩餐」が出てくると、地図がイタリアのミラノ辺りを指して、インジケーターが15世紀頃を示すという感じです。もうひとつは、皆さんが一度は聞いたことがある有名な遺産や日本の遺産などを軸の目安になるよう各時代に一箇所ずつ入れ込みました。

最後の晩餐、フィレンツェのダヴィデ像、システィーナ礼拝堂。
ひとつだけでも素晴らしく、番組が1回分出来てしまうものなので、普通だったら並べて見る様な事はしないかもしれません。
いつもと違う切り口だからこそ見えるもの、俯瞰しながらも浸れるというか、通常の放送とは違った世界遺産の地球の面白さを感じていただければ嬉しいです。