特集

五大陸スペシャルI・II

インタビュー

Q:今回のスペシャルについて教えてください。

五大陸スペシャルI・II

番組の時間枠が移動して、初のスペシャルとなる今回。まずは、とにかく世界中にある世界遺産をとことん堪能してもらいたい、という思いからスタートしました。大事なことは、「“世界遺産”そのものの魅力とは何か?を伝えること」、そして「とにかくいろんな層の方々に共感してもらえるものを作ること」。私たちスタッフのリニューアルの原点とも言える思いが、今回のスペシャルのスタート地点です。

しかし、現在の世界遺産のサイト数は878。それらを手当たり次第お見せしようとして躍起になって編集したところで、そこには限界がありますし、間違いなく分かりづらい物になってしまいます。かといって、「これぞ世界遺産!」的な基本的なサイトを外すわけにもいきません。でも、この地球上にある“世界遺産のスケール感”を見せるにはこういったスペシャルの機会しかない!そんな思いもありました。そこで、まずはテーマを今までに無く大胆なところに持っていきました。そのキーワードは「五大陸」。地球の「大陸」と「世界遺産」を関連付ける、という手法を取ることによって、1サイトのみを30分でお伝えしている普段の放送とは異なり、「世界遺産を“地球の大きさ”を感じながら見ていただく」という視点で、制作してみたんです。そしてさらに大きなスケール感を出す手法として、今回、ほとんど全てのカットを“空撮”にしてみました。そして、いわゆる“わかりやすさ”も追求。1週目を自然遺産、2週目を文化遺産と2週連続のスペシャルとし、視覚的にもCGを用いて、より見やすくする工夫もしています。過去の総集編と比べても、老若男女、様々な層の方々が楽しめる新しい形の総集編になっていると思います。

Q:具体的にどのようなサイトが登場するのですか?

とにかく世界中を贅沢に存分に堪能してもらい、世界遺産の魅力を知ってもらいたい。そんな思いからスタートしてますから、内容が分かりづらくならないギリギリの範囲で、可能な限り数多くのサイトを、お見せできるようにしました。自然遺産、文化遺産、それぞれ約30〜40サイトずつくらいお見せすることになると思います。パッと見て「世界遺産だ!」と分かる目を惹くサイトから、「えっ、こんな世界遺産もあったの!?」というサイトまで色とりどりです。例えば、エジプトの「ピラミッド」やフランスの「ヴェルサイユ宮殿」といった有名どころから、ちょっと異質なアイスランドにある「シングヴェットリル国立公園」なども。ちなみにここは、ユーラシア大陸とアメリカ大陸のプレート同士がぶつかり合う場所で、大地にまるで地球の裂け目のような巨大な亀裂が走っている、そんな場所なのですが、実はこれ、自然遺産ではなく文化遺産なんです。こういう場所って、なかなか観光で行く機会は少ないし、そもそも知るキッカケすらあまりないですよね。ですから今回は、“地球の様々な表情をピックアップしてゆく”、そんな作業だったように思います。