放送アーカイブ

2017年3月5日放送
ワルシャワ歴史地区

北のパリ!よみがえった王宮

王宮の復元のために14年間内装工事を続けた修復家がいました。
わずかな資料やオリジナル素材をヒントに、歴代王の肖像画を飾る“ライオンの皮”と呼ばれる化粧漆喰のフレームや“金の葉っぱ”の装飾を作りだしました。

地下に潜入!今も残る水路

瓦礫と化した街にも失われず残ったものもありました。地下水道もそのひとつです。
銃弾の痕が残る石柱はオリジナル素材として再建に使われました。
16歳で“ワルシャワ蜂起”に参加した方が旧市街を案内してくれました。

街を復元!命がけスケッチ

旧市街の復元に大きく役立ったものがありました。
ナチス・ドイツに占領される前、ワルシャワ工科大学の学生が記録した35000枚に及ぶ街の図面やスケッチです。
市民はそれをもとに、わずか3年で旧市街を復元しました。

「ワルシャワ歴史地区」は中世の香りただよう美しい街でした。
けれど第二次世界大戦中ナチス・ドイツに占領され、旧市街や王宮が徹底的に破壊されたのです。市民が武器を持って戦った“ワルシャワ蜂起”に対する報復でした。
戦後、瓦礫と化した旧市街や王宮を復元したのは市民たちでした。費用はカンパで集め、ボランティアで街を建設したのです。
その強い熱意が評価され、初めて再建された街として世界遺産に登録されました。