TBSテレビ「木曜ドラマ劇場『ヤメゴク～ヤクザやめて頂きます～』」

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#10・最終回　6月18日　よる9時～放送

» 大島優子さんインタビュー

3SHOT インタビュー

（※このインタビューは、クランクイン前の2月中旬に行われたものです）

─連続ドラマ初主演が決まったときの率直な感想をお聞かせください。: 大島優子さん（以下、大島）：AKB48を卒業して独り立ちし、役者として芝居の経験を積んでいこうとしているこの時に、主演というお話を頂きとても光栄に思います。

─堤監督とはAKB48の『フライングゲット』のPV（プロモーションビデオ）や『SPEC』でご一緒しているとは思いますが、『ヤメゴク』での心構えや今のうちにお願いしておきたい事はありますか？: 大島：どのくらい遊び心を入れてくださるのかなと……。

演出・堤幸彦さん（以下、堤）：（大島さんと同時に）早く帰りたいとか？

大島：言わないですよ！そんなこと…………うーん、言うかもしれない（笑）

堤：言うんだ！（笑）

大島：言わないです（笑）

脚本･櫻井武晴さん（以下、櫻井）：（笑）

堤：遊び心…ですか？

大島：遊び心があるのは大好きなんです。そして、どれくらいスパルタにやっていただけるのかなと期待しております。

堤：スパルタは無いですよ。

大島：スパルタにやって欲しいんです。

堤：そうなの？じゃあ、別の人に頼んでください（笑）

大島：えーーー！もうすでに決別ですか？（笑）

堤：私は、スパルタはできないのでじっくりとね。

大島：スパルタというか、手取り足取り教えていただきたいなと。衣装は決まったので、これからじっくりキャラクターを作っていかなければならないので……。

堤：それは大丈夫です。丁寧にやります。

大島：丁寧に教えてください。

堤：はい。

大島：私、まだ永光麦秋という人を掴めていないんですね。今は自分の中に麦秋のイメージを悩みながら作っている段階なんです。警察官の役も自然に見せたいですし、アクションも思いっきりやりたいとは思っているんですけど、……現場で堤監督やみなさんと話し合いながら、インパクトを残せるキャラクターを作り上げたいと思っています。ご指導お願いします。

堤：承りました！

─永光麦秋という役名に関して: 堤：永光麦秋って名前もいいよね。

大島：私、秋生まれなんです。

堤：そうなの？

大島：知らなかったですか？

櫻井：知らなかったです。

大島：たまたまですか？

櫻井：僕がつけたんじゃないんです。名誉のために言っておくと。

堤：名誉のため？嫌なんですか？（笑）

櫻井：嫌じゃないです。もう、腹はくくったんで（笑）

堤：腹はくくった！嫌なんじゃん（笑）

櫻井：とてもいい名前だと思います。

大島：誰がつけたんですか？

櫻井：植田プロデューサーです。

堤：麦秋。

櫻井：初夏の季語なんですよ。

大島：じゃあ、秋は関係ないんですね。私が秋生まれだから「麦秋」とつけてくれたのかと思いました。

櫻井：そういうことに、しておけばよかったね（笑）。春ドラマなのに、何で麦秋なの？植田さんに聞いたら……

堤：意味があるんですよね。

櫻井：バクちゃん（麦秋）は過去を背負って生きているので、麦は踏まれて強くなることから、「麦秋」と名づけたそうです。

大島：なるほど。

─永光麦秋の衣装は喪服とうかがいましたが……。: 堤：毎回、主役の女性の衣装は悩むんですけど、今回は喪服です。ある日、突然「喪服がいいな」と思い立って、40着ぐらい用意していただいた中からベストな1着を選ばせていただきました。アクションも喪服でやります。

大島：最初の衣装合わせの時は、普通の衣装だったのですが、二回目の衣装合わせの時は「喪服」しかなくて・・・。驚きましたね。

─アクションのお話が出ましたが……。: 堤：大島さんはね、めちゃくちゃ勘がいいんですよ。アクションの練習を行ったときも、「やっぱり勘がいいな」と思いましたね。今回は、その勘のよさを封印していただいて……。

大島：え？封印するんですか？

堤：はい。本音の分からない芝居をして欲しいなと。とにかく鋭いまなざし、“眼光”で芝居をしていただきたいなと思っています。

大島：がんばります。アクションに関しては、ずっとやってみたいと思っていたので楽しみです。

堤：『フライングゲット』のPVでちょっとだけやったけど、上手かったね！

大島：『フライングゲット』のとき、初めてアクションをやったんです。

堤：そうなの？！　やっぱり勘がいいんだ。

大島：でも封印ですよね。

堤：勘のよさはね。でも殺陣の基礎はやってもらおうと思っています。

大島：はい。殺陣のお稽古も楽しみにしています。

─櫻井さんは大島さん演じる麦秋をどのようにお考えですか？: 櫻井：麦秋は色で言うと“真っ青”で、冷酷です。さっき堤監督が、冷たい目、厳しい視線、とおっしゃいましたが、表情豊かな人物ではないので、ひとつの表情でいろいろな感情を表現しなければならない。たとえば“能面”は、表情は変化しないけれど、怒りや悲しみなど様々な表情を表している。今回、大島さんにはそういう芝居が求められるのでは？と思っています。あとは監督次第ですけど……。

堤：うまいな！そういうことですよ！

大島：（笑）

櫻井：のっかっちゃった！

堤：能面。

大島：能面。普段の私とは真逆ですね。

堤：麦秋は怖い人、すっごく怖い人だからね。

大島：怖い人。

櫻井：麦ちゃんも昔ははちきれんばかりの笑顔で喜怒哀楽はしっかりしていたんですけど、今は……。

堤：なぜ、その笑顔が消えたのか？と。

櫻井：というものを背負って生きてる。

堤：それが何なのかは、『ヤメゴク』を見てください。

─決め台詞、「一筆、頂戴いたします」はどんな風に言おうと考えていますか？: 大島：堤監督の作るキャラクターはとても個性的なので、自分が実際に決め台詞を言うイメージをつかめていないんです。あまり軽くならならないようにしたいとは思っています。

堤：あまり乱発する台詞ではないからね。劇画チックになるすぎるのも嫌だなと。盛り上げるピークではあるかもしれないけれど、あまりそれに頼ることなく、むしろ何故ヤクザを辞めさせたいのか、その後どうしたいのか、という麦秋の理知的かつ不気味さを表現したいと思っています。

─「遊び心」というフレーズが何度か出ましたが、堤さんの作品だから感じていることですか？: 大島：そうですね。堤監督だったら、私をどう調理してくれるのか、遊び心を入れてくれるのかとても楽しみにしています。初主演なので、凝り固まらずに自分らしい芝居ができるように心掛けたいですし、撮影を楽しみたいと思っています。

─堤監督の現場で作り上げていく作業が多いですからね。: 堤：そうですね。

櫻井：どうなるのか、楽しみでもあり、心配もあり……（笑）

堤：ちゃんとやるので、大丈夫です（笑）。今回は言葉遊びではなく、キャラクターをどう作るか。台本が本当に面白いので、それはきちんとやりつつ、どこまで突出したキャラクターに出来るか追及したいです。

櫻井：お願いします。

─大島さんは、麦秋に共感できるところはありますか？: 大島：共感できるところは……ないかもしれない。

櫻井：それもまたよし。

堤：その方がいいんじゃない？

大島：私自身も、まだ麦秋の心の奥底は覗けていないので……。

櫻井：まだ分からないよね。

大島：そうですね。だから、今の段階では見当たらないです。

櫻井：冷酷で非情だけど、一本筋が通っている人。筋が通っているところは大島さんと共通するかも。

大島：ありがとうございます。あまり人に冷たくしたことがないので、これからは人に冷たく生きようと思います（笑）。

堤：（笑）

櫻井：（笑）

大島：練習します。

櫻井：私生活で。

大島：私生活で。だから、街で声をかけられても冷たく接してみようかな。みなさん、その時は役作りだと思ってくださいね（笑）。神対応から塩対応へイメチェンするかも（笑）
堤：（笑）

櫻井：（笑）

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