Interview 中堂系役/井浦新さん

Q.中堂系のキャラクターについて教えてください

中堂は腕のいい法医解剖医ですが、人間的には扱いづらくて、協調性のない男ですね。自分で演じていても思いますから、ほんと態度悪いなって(笑)。UDIラボで働く人たちはそれぞれ個性的ですが、中堂もまた妙なリズムを持った男。ただ、彼はもともと偏屈だとか、単に心を閉ざしているというわけではなくて、今は周りが見えなくなるくらい、あることに執着してしまっているんです。いったい何を背負っているのか、何がそういう人格を作り上げたのか、そんなことが徐々に明らかになっていくと思うので、ご注目いただければと思います。
中堂を演じるにあたり、監督から求められるのはセリフでも動きでも自然な芝居です。僕自身、中堂にぐーっと入り込んでセリフを言うと、自分にも聞こえないくらい小さな声になることがあるんです。それでも監督は「OK!」って。それがすごく新鮮で面白いなと思いながら演じています。

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Q.共演の皆さんや撮影現場の様子はいかがですか?

さとみちゃんとの共演は3回目で、彼女が現場にいてくれると安心できます。芝居で悩むことがあれば一緒に考えてくれるし、言葉を尽くして向き合ってくれる女優さんです。さとみちゃん自身のお芝居も、今回はさらに勢いと自由度が増してるなってすごく感じています。窪田くんは、いつか一緒に芝居がしたいなと思っていた俳優さんなので、今回ご一緒できてうれしく思います。静も動もできる役者さんなので、動がいつフッと出てくるか楽しみですね。
現場は常に明るくて、とてもいい空気が流れています。さとみちゃんと窪田くん、実日子ちゃんは3人でよく笑ってるし、松重さんと窪田くんが趣味の話を楽しそうにしていることも。僕がその中に入ることももちろんありますが、みんなのおしゃべりを外から見ているのも好き。居心地のいい現場です。スタッフからもいいものを作ろうという気合いが伝わってくるので、その中で自分ができることをしっかりやっていこうという思いでいます。

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Q.法医学の世界をどのように感じていますか?

一般的に、人間は命が尽きたらおしまいという感覚があると思います。でもこの物語は、すべてそこから始まっていきます。「死」としっかり向き合うことで、隠れていた事実が見えることもあるし、時には周りの人が生きていく力にもなることもある。僕自身、法医学はあまり身近ではありませんでしたが、このドラマを通して興味が湧きましたし、法医学というものの重要性を実感しています。
「死」という重いテーマを扱ったドラマですが、放送を見た印象は温かさや明るさに満ちたドラマだなということ。命は重いからこそ、生き抜いていく人たちはやはりとても力強いんでしょうね。僕が特にいいなと感じたのが、ミコトが“食べる”シーンです。言葉や理屈ではなく、食べるという行為だけで人が生きるということを物語っていて、強烈に心に残りました。皆さんもこの作品からいろいろなことを感じていただければ。生きる力が湧いてくるようなドラマになったらいいなと思います。

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