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2013年9月4日(水)、5日(木)、7日(土)、8日(日)よる7時からTBS系列にて放送!

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バンキシャ日記(女子)

Vol.01

本当の世界一を狙える大会で

2013年8月15日 (木)

5月の全日本女子記者会見で、眞鍋監督は大勢のメディアを前に力強く語った。
「我々の目標は2016年、リオのオリンピックで金メダル」

前年のロンドン五輪で28年ぶりの銅メダルを獲得した事もあり、目標設定は金メダルしかない。
だが、3連敗で終えた7月のアメリカ遠征後に眞鍋監督がボソッと語った。
「正直オリンピック選手があれだけ抜けると厳しい…」

44名の大量メンバーを登録した今年の全日本女子。
だが実際に合宿がスタート時点で残ったロンドンメンバーは、
木村沙織、江畑幸子、新鍋理沙の3名のみ。
大黒柱の竹下佳江や大友愛が引退した事もあるが、
新チームにとってかなり厳しい船出である事は間違いない。

だからこそ、新チームは変わろうとしていた。
そして、その中心にいたのが新キャプテンの木村沙織だ。
「ミスした後やブロックされた後に1人になってしまう。
個人がバラバラになってしまう事が多かったので」
そう話し、アメリカ遠征の2戦目から木村の提案で始めたのが、
試合中に失点した後でもコートの真ん中に選手全員が円陣を組むという事。

これは海外チームではよく見られる光景ではあったが、
これまでの全日本チームにはなかった事。
トルコで海外トップリーグを経験した木村ならではの発想はそれだけではない。
ゲーム練習後などに選手だけで集まり話し合う場では、
これまでは年長の選手のみが発言する事が多かったが、
今では最年少の宮下遥を始め、誰もが自分が思った事を言い合える空気を作っている。
「年齢は関係ないと思うので」とさらりと話す木村だが、
「惜しいって言ったって負けたら終わりだから」と時には厳しい言葉も口にしていた。

チーム力で勝ち取った銅メダルから、
さらに進化させたチームワークで世界に挑む新生眞鍋シャパン。

眞鍋監督は合宿初日に、
今年のピークを9月の世界バレーアジア最終予選に持っていく旨をチーム全員に伝えていた。
「世界バレーは出場チームが一番多いので本当の世界一を狙える大会。
 前回3位だが一番高い表彰台に立っていたい。
 だからこそ全勝で乗り切って来年の本戦につなげたい」
その言葉を発する監督の右手は力強く握られていた。

バンキシャ:N・M

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