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2013年9月4日(水)、5日(木)、7日(土)、8日(日)よる7時からTBS系列にて放送!

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バンキシャ日記(男子)

Vol.01

男子バレー、変革の時

2013年8月16日 (金)

「スマートなバレーを目指す」
全日本男子監督内定記者会見でゲーリー・サトウ新監督が言った一言。
一般的にスマートと言う言葉から連想されるのは、スマートフォンや雑誌の名前と言ったように、スタイリッシュでどこか洗練されているようなモノを思い浮かべるが、監督の意味する“スマートバレー”とはどういった事なのか?監督の意味するところはこうだった。
「その時々でコートや周りの状況を良く見る、そしてその時選手が何をできるかを考えていく事」
ゲーリー監督の言うスマートバレーとはつまり、状況を見て正しい判断を下す事、ごくシンプルで、明快な考え方を持つこと。日本人特有の練習量の多さや根性論とは対照的な発想である。
早速、男子バレーに新しい風が吹き込んできた気がした。

6月と7月にかけて行われたワールドリーグが終わり、男子チームは現在ナショナルトレーニングセンターで合宿を行っている。
取材に行くと、ホワイトボードに書かれている練習メニューは全て英語。
練習の指示を出すのは、ゲーリー監督と共に全日本男子のスタッフに加わった、デービットコーチ。アメリカ人である。つまり全て英語。今までの男子チームとは全く違った光景である。
通訳のスタッフはいるものの、全員の選手が練習メニューを全て理解できるわけではない。
そういった時に、新キャプテンの山村選手や、越川選手、福澤選手といった英語を話せる選手が他の選手に内容をもう一度説明する。必然的にコミュニケーションの場が増える。
ゲーリー監督が意図していないであろう部分でも、少しずつチームの変化が起きていた。

練習内容をのぞくと、監督の意図する部分がハッキリとわかる。
「相手チームがトスを上げる時、ボールの動きを追うのではなく、相手セッターの表情や微妙な動き、スパイカーの様子をギリギリまで見るように」と選手に伝えていた。
更に、「リベロの選手が一旦コートを出た時、自分から見える情報をできるだけコートの中の選手に伝えなさい」と指示していた。日々の練習でゲーリー監督は何度も何度もこの事を選手達に繰り返し伝えている。一人一人が癖になるまで教えこむつもりだ。

ゲーリー監督の変革はまだ始まったばかり。
だが、目前には2014世界バレーアジア最終予選が迫っている。
この戦いでもし負けるようなことがあると、先代から築き上げてきた14大会連続出場という歴史が止まってしまう事になる。ゲーリー監督、就任初年度の大仕事である。
変革は果たして、どのような結果として表れるのか。9月の小牧で一つの結論が出る。

バンキシャ:N・H

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