ルーベンス展-バロックの誕生

Highlightみどころ

ルーベンスについて

ルーベンス(1577-1640)はスペイン領ネーデルラント(現在のベルギー、ルクセンブルクを中心とする地域)のアントウェルペンで育ちました。由緒ある家柄の息子だったため、宮廷人となるべく高度な教育をほどこされましたが、画家への思い捨てがたく、修業を始めます。修業を終えると1600年から08年までイタリアに滞在し、古代美術やルネサンスの美術を咀嚼しつつ、当時の最先端の美術を身につけた画家に成長しました。アントウェルペンに戻ったルーベンスはこの地を治める総督夫妻の宮廷画家となり、大規模な工房を組織して精力的に制作に励みましたが、一方で外交官としても活動します。彼はスペインやイギリスなどに赴き、当時戦乱のさなかにあったヨーロッパに平和をもたらすべく、奔走しました。その際も各地の宮廷のコレクションを熱心に研究し、自らの制作に役立てました。彼は光と動きにあふれる作品によって、当時ヨーロッパで流行したバロック美術を代表する画家となっています。

1章 ルーベンスの世界

. Rubens’s Personal World

家族や親しい人々を描いたものから公的な肖像画まで、様々な性格の肖像画を展示します。
ルーベンスの肖像画表現の幅広さを感じ取ることができるでしょう。

ペーテル・パウル・ルーベンス《クララ・セレーナ・ルーベンスの肖像》
1615-16年 油彩/板で裏打ちしたカンヴァス 37.3×26.9cm
ファドゥーツ/ウィーン、リヒテンシュタイン侯爵家コレクション
©LIECHTENSTEIN. The Princely Collections, Vaduz-Vienna

2章 過去の伝統

. The Traditions of the Past

古代彫刻や16世紀の作品のルーベンスによる模写、そして、先行する時代の作品を研究した成果を如実に示すルーベンスの作品を展示します。

ペーテル・パウル・ルーベンス《セネカの死》
1615-16年 油彩/カンヴァス 181×119.8cm
マドリード、プラド美術館
©Madrid, Museo Nacional del Prado

3章 英雄としての聖人たち ― 宗教画とバロック

. Saints as Heroes: Sacred Painting and the Baroque

この章では宗教主題を特集します。
ルーベンスは宗教画に快楽的かつ古典的な性格を与えました。
ルーベンスの作品を、彼が参考にした作品や彼が影響を与えたイタリアの作品とともに展示します。

ペーテル・パウル・ルーベンス《キリスト哀悼》
1601-02年 油彩/カンヴァス 180×137cm
ローマ、ボルゲーゼ美術館
Ministero dei Beni e delle Attività culturali e del Turismo - Galleria Borghese

4章 神話の力 1 ― ヘラクレスと男性ヌード

. The Power of Myth 1: Hercules and the Male Nude

この章は男性ヌードに焦点を当てます。
ルーベンスは《ファルネーゼ家のヘラクレス》などの古代彫刻に理想の男性像を見出しました。
ルーベンス以降のイタリアの画家たちによる男性ヌードも数多く展示します。

ペーテル・パウル・ルーベンス《ヘスペリデスの園のヘラクレス》
1638年 油彩/カンヴァス 246×128.5cm
トリノ、サバウダ美術館
Su concessione del Ministero dei beni e delle attività culturali e del turismo-Musei Reali Torino

5章 神話の力 2 ― ヴィーナスと女性ヌード

. The Power of Myth 2: Venus and the Female Nude

女性ヌードを特集します。
ここでは女性ヌードを題材とする全身像の古代彫刻を、ルーベンスやイタリアの画家たちの絵画作品と同じ空間に展示します。

ペーテル・パウル・ルーベンス《スザンナと長老たち》
1606-07年 油彩/カンヴァス 94×65cm
ローマ、ボルゲーゼ美術館
Ministero dei Beni e delle Attività culturali e del Turismo - Galleria Borghese

6章 絵筆の熱狂

. A Furious Brush

この章は「絵筆の熱狂」という言葉に沿って展開します。
この言葉はルーベンスの伝記作者たちによって記されたもので、彼の作品がかもしだす生き生きとして濃密な動きをうまく表現しています。

ペーテル・パウル・ルーベンス《パエトンの墜落》
1604-05年頃、おそらく1606-08年頃に再制作 油彩/カンヴァス 98.4×131.2cm
ワシントン、ナショナル・ギャラリー
National Gallery of Art, Washington, Patron's Permanent Fund, 1990.1.1

7章 寓意と寓意的説話

. Allegory and Allegorical Narration

ルーベンスの描いたその他の神話主題を、古代彫刻とともに展示します。
これらの作品は、彼が古代彫刻の表現のみならず、古代文学にも精通していたことを物語っており、彼の造形が知性に根差したものであることを伝えてくれます。

ペーテル・パウル・ルーベンス《エリクトニオスを発見するケクロプスの娘たち》
1615-16 年 油彩/カンヴァス 217.8×317.3cm
ファドゥーツ/ウィーン、リヒテンシュタイン侯爵家コレクション
©LIECHTENSTEIN. The Princely Collections, Vaduz-Vienna

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