ルーベンスの故郷、ベルギーのアントワープにやってきました!
アントワープはペーテル・パウル・ルーベンスが人生のほとんどを過ごし、芸術活動を営んだ街で、今でもあちこちで彼の存在を感じることができます。
そして、今年アントワープでは「バロックの都アントワープ2018 ルーベンスからの昇華」と称した様々なイベントや展示が一年を通して開催されています。より深くルーベンスとバロックを体験できる年にアントワープを訪れることができるなんて、幸運!
そして、この旅では、ルーベンス展広報大使のネロとパトラッシュと一緒に巡って行こうと思います。
さっそく、ルーベンスが住んだ住居兼アトリエ「ルーベンスの家」へ。
いまやアントワープ有数の美術館のひとつとなった「ルーベンスの家」は、ルーベンスが長らくここに住んだバロック様式 + 伝統的な当時のフランダース建築の邸宅です。画家のアトリエを訪れ、素晴らしいコレクションを鑑賞することができます。ルーベンスが設計した邸宅の門や庭園のパビリオンがあり、建築家としてのルーベンスの才能も合わせて楽しめます。
9月2日まで開催されていた特別展「ルーベンスの帰還展」にお邪魔しました。
おお、すごい迫力!!
こちらはルーベンスが描いた《聖アンデレの殉教》
この作品はスペイン、マドリードのサンタンドレス・デ・ロス・フラメンコス王立病院の礼拝堂に寄贈されているもので、この展覧会のためにベルギーに里帰りしました。ルーベンスの師匠オットー・ファン・フェーンが、今回の旅でも訪れる聖アンドリュー教会のために1594年から99年に制作した同主題の作品から着想を得ています。
この作品、実は来日するんです!
そう、本展の出品作品の一つ!初来日!!
国立西洋美術館ではどんな展示になるのか楽しみにしてくださいね。
次に訪れたのは
世界遺産「プランタン・モレトゥス印刷博物館」
ここは、ルネッサンスおよびバロック時代にさかのぼる世界最古の産業印刷工房。当時パリ、ベニスと並び世界の印刷術の先端を行く都市であったアントワープで創業されました。博物館の名前は創業者のクリストフ・プランタン(1520-1589)およびプランタンの後継者モレトゥスに由来します。
現在も書物および写本3万、木版画1万5千、銅版画3千、インキュナブラ150、その他絵画やデッサンなど、世界最大のコレクションを誇ります。当時の印刷所は、印刷だけでなく、出版所としての機能も持っていたため、非常に文化的な場所でもありました。建物の装飾やアート、室内の調度品などから伺うことができます。ルーベンスとクリストフの孫バルタザール・モレトゥス1世(1574–1641)と学友で親交もあったので、一族の肖像画を描いたほか、書籍のタイトルページや挿絵を依頼されていたしました。
世界一古い印刷機や親交のあったルーベンスの絵画など一見の価値があるものが並び、邸宅部分からは富豪の暮らしぶりを知ることができます。
ここでは、特別展「バロック本のデザイン展」(2018年9月28日~2019年1月6日)を開催。
バロック時代の本のデザインについての企画展が開催されます。ルーベンスが携わった書籍に焦点が当てられます。3代目バルタザール・モレトゥス1世と親交の深かったルーベンスが描いた一族の肖像画が館内で観られます。
今日のルーベンス巡りはこれで終了。
私も疲れたよパトラッシュ、、、何だか眠いんだもうホテルに帰ろう。
帰るのストーップ!!
手!?
突然ですが、アントワープ(蘭語だとアントウェルペン)の由来を知っていますか?
その昔、ブラボーという名の英雄が、邪悪な巨人アンチゴンの手を切り落とし、スヘルデ川に投げ捨てたというお話がアントワープにはあります。蘭語で「手」は「アント」、「投げる」は「ウェルペン」――そこで、アントウェルペンになったというわけです。手のひらは関所を表していたり、街中にも手のオブジェを目にできます。
話は戻って、この目立つ手の看板がある建物はアントワープ・シティ・ブリューワリー・デ・コーニンク。
ここは、最新のオーディオビジュアルを駆使し、インターアクティブにアントワープのビールの世界を体験できる施設です。様々なテーマに分かれた10の部屋を通って、ベルギー、アントワープのビール文化について学ぶことができます。飲食施設も併設しているのでビールを飲むことも可能。
館内にはセンスの良いビールグッズが売られているショップもあり、お土産選びにもぴったり。ベルギービールには200カ所以上の鋳造所と1500種類もの銘柄があり、ビールごとにグラスが用意されているのも特徴の一つ。
さて、私も一杯いただきまーす!
なんだか羨ましそうに見られている気が・・・。君たち未成年でしょ。
それではまた。旅は続きます。