インタビュー

泉ピン子さん(小島五月役)

岡倉家の次女・五月さん。嫁姑問題、夫の妹たち、さまざまな問題を抱える五月を演じていらした泉ピン子さんに、お話を伺いました。

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ついに最終シリーズと聞いて、どう感じられましたか?

「無事にここまできた」ということです。以前、別の作品で撮影中にけがをしてしまったことがあって、大変な迷惑をかけてしまったことがあったんです。それ以来毎回、終了するときに「迷惑をかけなくてよかった」ということだけ考えています。

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橋田先生のドラマといえば「長セリフ」ですが、ずっと演じてこられていかがでしたか?

普通のドラマの場合、1時間ものですと大体40数シーンあるのですが、橋田先生の場合、多くても28シーンくらい、少ないとその半分、14シーンくらいのことがあるんです。当然、その分セリフもやりとりも長くて、失敗できません。でもある日、「オールロケで、現場でつらい思いするのと、長いセリフを覚えてスタジオで(渡鬼の撮影は、ほとんどがスタジオのセット撮影)やるのとどっちがいい?」と聞かれて「覚えます」と即答しました。
このドラマは、出演者がきっちり覚えてきますから、一発で撮影できます。ですから、撮影が終わるのがとても早いですよ。これまでも放送日の木曜日、撮影が終わって家に帰って放送を見ていました。

最長はどれくらいあったんですか?

13ページくらいあったと思います。以前、杉村春子先生に「橋田さんのドラマに出演するなら、布団の上で寝られませんよ」と言われていたのですが、稽古をしながらソファでうたた寝をしてしまい、朝、夫に起こされて「どうしよう!」と真っ青になったことがありました。現場ではもう、「誰もわたしに話しかけないで!」と、完全にシャットアウトして、必死になっていました。

セリフを覚えるのは、とても早いと伺っていますが…

そうは言っても、最近はもの覚えが悪くなりましたね。でも、そのかわりに丁寧に覚えるようになりました。きちんとやらないと、自分に安心できないんです。いろんなものの名前が出なくなりましたから、その分、覚えるしかないですからね。ですから、「渡鬼」をやっている間は、どうか誘わないでください。
これまで1000本以上、橋田先生の作品に出させていただいていますが、「渡鬼」以外の作品で、共演者の方に「どうやって覚えるんですか?」とよく聞かれます。これが本当にすごいプレッシャーで…当然、皆さん頑張って覚えてきていますから、橋田先生の作品に長く出ているわたしとしては、失敗できませんからね。でも、そこでほかの出演者の方に「角野さんはこれを毎週やっていらっしゃって、すごいな。」と褒められると、自分の夫(役)ですから、嬉しいですね。

その角野さん演じる、勇さんと五月さん夫婦の生き方はいかがですか?

絶対にイヤですね!わたしだったら、「幸楽」を出て行きます。五月が、あんなに居心地のいい岡倉を出た気持ちがわかりません(笑)。でも、あんなに姉妹がいると、出たくなるか引きこもりたくなるか、どちらかなんでしょうか…
夫の勇さんも、わたしだったらお断りです。あんなに親や、兄妹に気を使って…でも結婚って、そんなもので、それが「妻」という立場かもしれませんね。

ご覧いただいている皆さまにメッセージをお願いします。

角野さんと「50歳まではやれるかな、まさか60歳はないよね」と話していたんですが、とっくに還暦も過ぎてしまいました。
最後も、泣かないのではないでしょうか。ほっとすると思います。これが一区切り、次へのスタートです。
この作品がこれほど長く続いたのは、ひとえにファンの皆さまの支持のたまものです。セリフも多くて大変ですが、自分との戦い、どうぞ1年間よろしくお願いします。