インタビュー

馬渕英俚可さん(野田佐枝役)

武志は仕事のために浜松に、佐枝さんは野田家に同居しています。社会の辛さを目の当たりにしている佐枝さんを演じている馬渕さんに、ご出演の感想を伺いました。

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これまでのご出演で、印象に残っていることを教えてください。

野田家に住まわせていただくようになったのが、前のシリーズからです。
リハーサルのときにお父さんの前田吟さん、お母さんの長山藍子さんと、いろいろお話出来るのが嬉しいです。いかにこのドラマに出演することが大変か教えていただいていて、20年続けられた皆さんは凄いですし、励まされます。「わたしも大変、と思っていいんだ!」とも思いますが、わたしくらいの出演で大変なんて、言ってはいけないですね(笑)。
お二人が役者としてどう生きてこられたのかなどのお話を聞けるというのは、大変勉強になります。
そんな現場ですから、セリフを覚えられるかどうかで必死です。不安で、リハーサルをやってみて、やっと落ち着く日々です。

改めて、佐枝さんという女性について、どう思われますか?

佐枝は、初登場の頃ははじけていた女の子でした。長いソバージュで、わたしにとって生まれて初めてのカツラでした。わざわざつくりに行ったのに、すぐに更正して、良いお嫁さんになってしまい、最初の数回しか使わなかったので、もったいなかったですね(笑)。
佐枝は、本当にいい子です。見た目は派手でしたが、そのギャップが大きかったので、ちゃんとした人だということをベースにしていました。

境遇としてはすごく不幸ですよね。でも誰かに拾われて拾われて生きてきました。ふつうなら野田家のように、面倒を見てくれる人たちはいないと思います。本来、とても不幸な身の上なのに、人に恵まれて助けられていて、恩義をちゃんと感じて、絶対に忘れない。そうさせてもらえる家があるというのはとても幸せな人です。

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野田家へ住むようになったのは、DVの問題など、つらい入り方でした。武志は、そのつらい社会の体現者だと思いますが、その妻を演じて…

現実だと思います。先だっての不倫事件など、エピソードだけ見ていると、軽く見える部分もあるかも知れませんが、やはり生活が基盤ですからね。武志と佐枝は、仕方なく分かれて暮らしていました。そのために外に働きに出たり、そこで誘惑があったらまた一から家庭が築けるかもしれない、と思ってしまうのは、あり得ることだと思います。他人の家で暮らしていて、どんなにいい人たちでも気を使うと思いますしね。浮気に関しても裏切るとか、軽々しいことではなく、この先の生活を考えた上でのことでしょう。

家族とはどんなものでしょうか?

他人ばかりの野田家の環境は想像もつかないです。佐枝のように暮らせるものかな?でも、前田吟さんが「一緒に暮らせば家族なんだ、自分が引き受ければそれが子ども、血の繋がりなんか関係ない」とおっしゃっていて、なるほどな、と思います。
野田家の一員を演じていて、とても幸せです。わたし自身もそうだし、佐枝もお父さんお母さんのことが大事で、すごく好きです。本当にこの人たちがいて良かったです。佐枝にとって、「鬼」は外にいるんです。お医者さんにしてもそうですし、外に出た瞬間に裏切られたり…家庭の中でも気遣いは必要ですけれど、外のほうが怖いな、と思いますね。

ご覧の皆さまにメッセージをお願いします。

この先も本当にすさまじいです。そんな中、佐枝は怒るとしたら自分に怒るのではないかと思います。積もって、溜め込んでしまうとよくないですから、わたし自身はあまり内にためないようにしていますが…
ご覧の皆さんも、佐枝と一緒に悩んだり怒ったりしていただければ嬉しいです。