インタビュー

沢田雅美さん(山下久子役)

五月の小姑で、さまざまな問題を持ち込んでくる久子さん。一時、アメリカに行っていましたが、戻ってきて仕事を始め、また何かをしようとしています。そんな久子さんを、沢田さんはどう感じていらっしゃるのか伺いました。

久子さんという役を演じてこられて、改めて感想をお願いします。

本当に嫌われている役ですね(笑)。でも、このドラマがスタートするときにプロデューサーの石井先生に「敵役のつもりでやりなさい」と言われていたので、その気持ちを大事に、始めから嫌われ者のつもりでやっていました。今回はファイナルですので、改めてその気持ちを省みながらやっています。

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演じているときに、気をつけていることなどありますか?

さまざまなことを言っていますが、絶対に、久子が言っていることは正しいんです。そうでないと、見てくださっている方に、「嘘をついている」と思わせてしまいますから、迷わず、正々堂々と「当たり前じゃない」というようにセリフを言っています。それがどう見えるかは、皆さんにお任せしていますが、「肝っ玉母さん」でご一緒させていただいた京塚雅子さんに「けんかをしていても、愛嬌がないといけないんですよ」と教わりました。ですから久子は一言で「敵役」といっても、ただ憎たらしいだけではないように、ということは気をつけています。
事前に物語の展開を聞いているわけではないので、ご覧いただいている皆さんと同じように楽しんでいます。橋田先生の脚本は、役がしっかり作られていますので、そのまま素直にきちっと覚えていけば久子になります。逆に、余計なテクニックなんて通用しないんです。

沢田さんにとって、この作品はどのような存在ですか?

わたしは、このストーリーの中では途中でアメリカへ行ってしまって4、5年あきましたけれど、戻ってきたときには、なんの違和感もなくすぐに久子になれました。まわりの方もすんなりと受け入れてくれて、強い絆を感じましたね。
出演者も、ドラマの役と同様に年を重ねますが、特に小さかった子どもたちは自分自身の成長記録になっています。わたしたち大人にとっては、年を重ねるドキュメンタリーのような作品です(笑)。
「悪魔シスターズ」という名前で、東てる美さんとCDも出させていただきました。「おやじバンド」のように番組には絡めなかったんですけどね(笑)。

沢田さんは、語尾の言葉使いがとても丁寧で特徴的ですよね。

そう聞こえますか?セリフを言うときには特に意識していないのですけれど…。
言葉というのは、語尾で印象が変わると思うんです。ですから、先ほどお話した「愛嬌」を、そこで出そうと意識しているのかも知れませんね(笑)。

この「渡る世間は鬼ばかり」というタイトルについてどうお思いですか?

橋田先生、石井先生の作品はタイトルが面白いんですが、本当にいいタイトルですよね。皆さんにも浸透していて、長く続けていた作品の力でしょう。
このドラマの中では、明確に久子は鬼です(笑)。久子みたいに、言いたいことを言えたら幸せですけれど、主人に言わせると「もっとひどいよ」っていうことらしいです(笑)。

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今回のシリーズでは、邦子と餃子の販売に乗り出そうとしていますね。

久子は「らくらく」をたたんでしまいましたが、さまざまなことに挑戦しようとしていて、ずいぶん前向きに生きていますよね。洗濯代行業は、橋田先生がアメリカへ旅行にいらしたときに見て、ドラマに取り入れたそうなんですが、先生もよく調べていますよね。でも、アメリカだから成功したんでしょうね。
日本は経済状況が変わってしまって…「この時代、洗濯なんて一番にカットされる」という久子のセリフがありますが、まったくですね。
餃子に関しては、どうなるんでしょうか。久子と邦子ですから、またとんでもないことになってしまうんでしょうね(笑)。

ご覧になっている皆さまにメッセージをお願いします。

本当にリアルなドラマで、毎回、台本をいただいて驚きます。幸楽以外にもそれぞれ問題を抱えていて、まるで万華鏡のようですよね。人生ってこうよ、ここで我慢よ、ということがちりばめられていて、見ていると「ああ、そうだな」ということがたくさんあります。一家で楽しんで見ていただきたいですね。
年齢に関係なく、皆さんが見てくださいます。お話を聞いていて、「録画すればいいのに!」と、いつも思うんですけれど、ちゃんとリアルタイムで見てくださるので嬉しいですね。
昔は、テレビは一家に一台しかなくて、それを囲んで家族みんなで見ていました。ですから、このドラマは家に帰って、家族全員で見てほしいと思います。そして、「こんな家族もいるんだな、自分の家はここよりはまだいいな」と思っていただけたらいいですね。