2011年7月4日〜12月12日(全21話

あらすじ:

第 123456789101112131415161718192021 話

第16話:
『ニセ印籠で村を救え!』/館山(2011年11月7日 放送)

 水戸老公(里見浩太朗)一行は館山へ。旅籠でくつろいでいた一行は、宿の主人、惣吉(せんだみつお)に部屋を替わって欲しいと頼まれた。事情を聞くと徳川家に縁のあるお忍びの侍が泊まることになったからだと惣吉は打ち明ける。
 侍は高山権之丞(小倉久寛)といい三つ葉葵の印籠を持っているという。だがそれは、真っ赤な偽物。挙動も不審で老公はすぐ嘘だと見破った。それでも印籠の威力はすさまじく、高山は旅籠などで印籠を見せ、かしこまる人々に金を貢がせて旅を続けていたようだ。
 あきれながらも、一行が見張っていると、夜中、高山は宿を抜け出した。助三郎(東幹久)と格之進(的場浩司)は、高山が貧しい人々にこっそりと小判を配って歩いていることを知り驚いた。高山は印籠を悪用しながらも困っている人々のために使っている様子だ。
 さらにその翌日、高山は厳しい年貢の取り立てに苦しんでいる村人たちを印籠の威光で救おうとするが、すぐ偽物だと見破られ、助三郎と格之進に助けられる。
 高山はかつてこの村に住んでいた農民だと老公に打ち明け、一年前に旅の役者に憧れて村を飛び出したと語る。しかし、役者になる夢は破れ、旅の一座が持っていた三つ葉葵の印籠を持ち出して村に帰って来たと説明する。村役人の市兵衛(綾田俊樹)の娘、ふじ(松本美奈子)とは将来を誓った仲だ。
 高山は豊田久兵衛(篠塚勝)がこの地の代官になってから年貢の取立てが厳しくなり、人々が苦しめられていると老公に訴えるが…


第17話:
『疑惑に満ちた雨の宿』/木更津(2011年11月14日 放送)

 木更津に着いた水戸老公(里見浩太朗)一行は、雨が降り続いたため宿に足止めされていたが、その宿で殺人事件が起こる。
 殺されたのは、客の一人、大吉(石井真司)。町で染物屋を営む多吉(石倉三郎)の次男である。真面目な兄の長一郎(平沼紀久)とは対照的に、大吉は遊び好きで家族の悩みの種だった。それで江戸へ奉公に出されたのだが、一時帰郷していたということだ。大吉はやくざの親分、源兵衛(でんでん)の情婦、お鈴(勝野雅奈恵)と恋仲だったという。
 知らせを聞き、目明しの義助(温水洋一)が駆けつけ捜査を開始する。十手をかさにきた義助の強引な取調べに、助三郎(東幹久)、格之進(的場浩司)と八兵衛(林家三平)は腹を立てる。
 それで、義助の鼻を明かしてやろうと、一行も真犯人探しに乗り出した。事件の起きた夜、宿を出た人物はいないようだ。一行は関係のある人々に話を聞き、推理を働かせる。
 宿の客たち、源兵衛、お鈴にも疑惑が浮かぶ中、義助は長一郎を容疑者として捕まえた。厄介者の弟を始末したのだと決め付け、白状しろと締め上げる。
 そのことを知り、多吉は自分が犯人だと名乗り出る。
 老公は、事件当夜の記憶をあらためてたどり、意外な事実に思い至るのだが…


第18話:
『上様、長屋で叱られる』/江戸(2011年11月21日 放送)

 江戸に戻ってきた水戸老公(里見浩太朗)は、岡っ引きの熊蔵(若杉宏二)が十手の威光を笠に着て、長屋で暮すお勝(松金よね子)ほか市井の人々から金を巻き上げていることを知った。
 老公は江戸城で将軍綱吉(風間トオル)に謁見し、諸国では武士が不正を働き、人々が苦しめられていたと報告する。さらに綱吉のひざ元の江戸でも同じようなことが行われていたると語る。
 そんなはずはないと綱吉は反論し、秘かに城を抜け出して町の様子を見にゆくことになった。助三郎(東幹久)と格之進(的場浩司)を従え、綱吉は商家の若旦那に扮装した。
 さて町中で昼間から酔っていた甚六(水森コウ太)を長屋に送り届けた綱吉は、甚六の酔態をとがめ、真面目に働くようにと諭す。甚六の嫁、お勝は自分たちは懸命に暮らしているのだと綱吉を叱責する。
 人を見下すような言い方をする綱吉を、老公であれば庶民に寄り添って話をするだろうと格之進はいさめるのだった。
 ところでお勝たちの長屋は、熊蔵に立ち退きを迫られていた。熊蔵は地上げをして金儲けを企む両替商の大貫屋(山本昌平)に雇われており、大貫屋の後では、綱吉が信頼している旗本の三好九右衛門(磯部勉)が糸を引き、私腹を肥やしていた。
 熊蔵は、綱吉が発した生類憐みの令を曲解して因縁をつけ、甚六を捕えた。甚六の命を助けたければ、長屋を出て行けと熊蔵は住民に迫るのだが…


第19話:
『難問ぞろいの算術対決』/前橋(2011年11月28日 放送)

 水戸老公(里見浩太朗)一行は前橋へ。一行は寺子屋の師匠、吉田貞晴(田中実)と妻の美代(尾上紫)と知り合う。
 子どもたちに熱心に学問を教える二人に老公は感心した。貞晴は美代の父で今は亡き算術の師匠、吉田貞義の弟子である。前橋にいるもう一人の算術学者、井崎源斎(河西健司)が著した算術の本が評判で、弟子も多く、賑わっていると美代は語る。
 そこへ、十年前に算術修行のため貞義の元を飛び出した、橋本胤通(たねみち・榎木孝明)が帰ってくる。江戸で井崎の本を目にした橋本は、それが盗作ではないかと疑いを持ち、真相を確かめるため秘かに戻ってきたのだ。
 井崎の本には自分と貞義しか知るはずのない算術の研究が載っていたという。貞義が何者かに殺され、その時懐にあった書物が無くなっていたことを美代から聞き、橋本は、ますます盗作の疑惑を深くする。
 ところで、前橋藩主、酒井忠拳(渋谷哲平)は、新しい学問所を開くに当たり、優秀な教授を起用したいと考えた。そのために、井崎と貞晴を算術の問題で対決させ、勝者を採用することになった。
 算術試合の日、貞晴と井崎は次々と出題される難問に挑む。老公と橋本が試合に立ち会うことになった。そして最後の問題を見た橋本の顔色が変わった。その問題が橋本がかつて自分が作ったもので、しかも無くなった書物に載っていたものだったからだ…


第20話:
『裏切り者は誰だ!?』/日光(2011年12月5日 放送)

 水戸老公(里見浩太朗)一行は日光へ。老公は日光近辺で、百足の鬼蔵(木之元亮)を頭目とする盗賊が出没し、東照宮への献上品などが奪われる事件が多発していることを知る。水戸藩からの東照宮へ献上する家宝の刀も盗まれ、警護役の峯田伊右衛門(寺田農)たちが負傷して、近くにある寺院、輪王寺で手当てを受ける。
 輪王寺の住職、専修(大滝秀治)は飢饉が続いたために田畑を失った者が盗賊になったようだと嘆く。近く、東照宮修復のために幕府の御用金が日光へ運ばれることを知り、老公は警護の役割を買って出る。
 怪我を負った峯田に代わって峯田の娘、琴江(木内晶子)も警護に加わることになった。父親に剣術を仕込まれた琴江もかなりの使い手だ。琴江の恋心があるように思える言動に戸惑いの表情を見せる助三郎(東幹久)を、格之進(的場浩司)は気を引き締めるよう厳しく注意する。
 さて、老公は御用金運搬の偽物を仕立てて盗賊を欺く作戦を立てた。助三郎と琴江が本物に、格之進は偽物に寄り添いながらそれぞれが別の道を進む。案の定、偽物を盗賊が襲う。だがその頃、本物の御用金も意外な人物に持ち去られようとしていた…


第21話:
『嗚呼、人生に涙あり』/江戸・水戸(2011年12月12日 放送)

 江戸の水戸藩下屋敷では水戸藩の家老、藤井紋太夫(小倉一郎)が微行で訪れた柳沢吉保(石橋蓮司)を迎え入れた。二人が固唾を呑んで見守る中、凄腕の浪人、黒田一馬(伊武雅刀)がこちらも使い手の剣士を一瞬で叩き伏せた。柳沢は一馬に水戸老公(里見浩太朗)の暗殺を秘かに命じる。
 その数日後、老公は水戸の西山荘で、助三郎(東幹久)、格之進(的場浩司)、八兵衛(林家三平)と共に畑仕事に精を出していた。
 そこへ紋太夫が老公を訪ねてくる。私事で水戸へ帰って来たと語る紋太夫だったが、老公は、紋太夫が柳沢と親しく交わっていることを知っており、紋太夫の行く末を心配する。
 やがて柳沢の命を受けた一馬も水戸へ足を踏み入れた。一馬が老公を狙う刺客とは知らない楓(雛形あきこ)と風車の弥七(内藤剛志)だが、偶然出会った一馬が鋭い殺気を発していることを知り驚くのだった。
 そして一馬が新月の夜に老公の命を狙うことが決った。
 助三郎、格之進、そして楓、弥七が次々と一馬に立ちはだかる。しかし、一馬の必殺の攻撃はすさまじく、助三郎たちですら苦戦を強いられ一馬を倒すことができない。
 双方力を振り絞って戦う助三郎たちと一馬の対決を老公は静止し、一馬を西山荘に招き入れる。一馬は老公に狙いを定め刀を構えるのだったが…



第 123456789101112131415161718192021 話


水戸黄門 第43部トップへ

TBSトップページサイトマップ Copyright© 1995-2024, Tokyo Broadcasting System Television, Inc. All Rights Reserved.