水戸黄門　第43部／1～5話

あらすじ：

第　1／2／3／4／5／6／7／8／9／10／11／12／13／14／15／16／17／18／19／20／21　話

第1話：
『家族おもいの武士魂』／江戸（2011年7月4日　放送）

　水戸老公（里見浩太朗）は、将軍綱吉の呼び出しを受けて、助三郎（東幹久）と格之進（的場浩司）をお供に江戸へ出てきた。
　老公はある祭りの最中、貧しい身なりの侍家族が、ほかの侍と揉めているところに出くわし、仲裁に入った。侍家族は、桑畑清十郎（市川段治郎）、みち（酒井美紀）夫婦と二人の子、逸平（佐藤光将）とはな（渡邉このみ）の四人である。
　桑畑は播州の武士であったが、度重なるお家騒動のため藩が取り潰しとなり、浪人になって五年になるという。
　老公は家族に食事と宿の世話をすることに。格之進は逸平を湯屋に誘い、楓（雛形あきこ）は、みちとはなを甘味所へ連れてゆく。助三郎は老公立ち合いの下、桑畑と手合わせをしたところ、桑畑が一流の剣士であることがわかった。
　その桑畑は、八兵衛（林家三平）が紹介した口入れ屋、惣兵衛（蛭子能収）の仲介で、運よく物産問屋の田島屋で用心棒の職を得ることができた。
　しかし、田島屋では胡散くさい浪人たちが警護を固め、主人の多三郎（伊藤高）のもとへは、しばしば旗本の岩城喜左衛門（大森博史）が訪れていた。
　風車の弥七（内藤剛志）が田島屋を調べたところ、多三郎と岩城が密貿易を行っていることが判明する。さらに、人々の生活を破滅させるアヘンにも手を出していることが分かるのだが･･･。

第2話：
『人情長屋で待つ女』／品川（2011年7月11日　放送）

　水戸老公（里見浩太朗）は将軍綱吉（風間トオル）に秘かに面会する。綱吉は老公に伊勢神宮に代参してほしいと頼むが、実は、庶民の暮らしを見てきて欲しいというのが真の願いであった。
　老公は、助三郎（東幹久）、格之進（的場浩司）をお供に東海道を進み、品川宿に着いた。八兵衛（林家三平）が探したにも関わらず、あいにく宿場には空き部屋が無い。一行は気風の良い茶店の女、おせん（池上季実子）の長屋に宿泊することになった。
　その長屋は、町の元締め、大松助五郎（菅田俊）の度重なる嫌がらせによって人々が立ち退き、後はおせんと数軒を残すだけとなっていた。助五郎は道中奉行、平山外記（鈴木一功）と結託して長屋に変えて、郭を作ろうと企んでいる。おせんに出て行けと凄む助五郎の子分を助三郎と格之進が蹴散らした。
　身の危険を感じてまでも、おせんにはここを離れられない訳があった。おせんは先代の元締め殺しの罪で、三年間所払いとなっている夫、英次（永島敏行）の帰りを待っていたのである。英次は助五郎のわなにはめられて無実の罪を着せられたのだ。健気なおせんの心情に老公は深く同情する。
　そのころ、英次は、助五郎への復讐を胸に秘め、品川へ戻ってきた。
　風車の弥七（内藤剛志）と楓（雛形あきこ）は、助五郎の命を狙う怪しい男に気付き、男を止める。その男が英次だと分かるのだが…

第3話：
『名馬が守った父娘の絆』／平塚（2011年7月18日　放送）

　平塚宿に向かっていた水戸老公（里見浩太朗）は、流鏑馬（やぶさめ）の練習をする侍、松岡左馬之介（堤大二郎）の見事な腕前に感心する。松岡と愛馬、竜王の人馬一体となった技に助三郎（東幹久）と格之進（的場浩司）も目を見張る。
　そこへ、代官、岡部主水丞（新藤栄作）の手下、村田（春海四方）が現れ、松岡に竜王を譲れとしつこく迫る。松岡と幼い娘のおこま（熊田聖亜）は家族同然の竜王は渡せないときっぱりと断った。
　平塚では、流鏑馬の奉納が近づいていた。岡部もそれに出るために優秀な馬を探しており、竜王に目を付けて無理強いしていたのである。
　一方、別行動の八兵衛（林家三平）は茶店で休んでいる時に、岡部の飼い犬、梅丸に吠えたてられて逃げ出した。犬と犬を警護する侍たちが八兵衛を追う。
　生類憐みの令が発せられ、犬はお犬様とあがめられて、お犬様に粗相をした侍が切腹させられるご時世である。逃げ場を失った八兵衛は危ういところを弥七（内藤剛志）の機転に助けられる。
　ところで、松岡宅に宿泊することになった老公一行に、松岡は、妻を病で亡くし、おこまと二人きりになった時、竜王が心の支えになったとしみじみ語る。
　ところが翌朝、竜王の姿が馬屋から消えた。竜王をしつこく狙う岡部の仕業である。助三郎の妙手によって竜王は松岡の手に戻るが、その時、竜王が梅丸に大けがを負わせてしまった。馬の罪は飼い主の罪と非難して岡部は松岡を捕えるのだが…

第4話：
『助が出会った女幽霊』／真鶴（2011年7月25日　放送）

　水戸老公（里見浩太朗）一行は、貴船祭りが行われる真鶴に立ち寄った。祭りのため空き部屋が無く、一行はうらぶれた気味悪い旅籠に投宿する。怖がりの格之進（的場浩司）は幽霊が出るのではないかと怯え、早々と寝入ってしまう。
　一方、老公、八兵衛（林家三平）と一緒に祭り前夜の見物に出た助三郎（東幹久）は、二人と別れ、ある橋の上で、美しい武家娘、志乃（宮本真希）に出会い、あることを頼まれる。
　それは翌日その橋に来る峰新三郎（松村雄基）に自分は来られないと伝えて欲しいということだった。
　だがその日、新三郎は現われなかった。
　楓（雛形あきこ）が志乃と新三郎について調べたところ、驚きの事実が分かる。二人は夫婦約束をしていたが、一年前、新三郎は江戸勤めとなり、真鶴を離れた。その後、志乃は新三郎の幼なじみの代官、吉井又右衛門（浜田学）の計略にはまり、吉井の妻にさせられてしまった。新三郎の帰国が迫り、自責の念から志乃は自害し、もうこの世にはいないという。
　幽霊となった志乃は、なぜか助三郎にしか見えない。
　その頃、吉井の裏切りを知った新三郎は、志乃の敵を討つ機会をうかがっていた。
　そして深夜、志乃は再び助三郎の前に現われ、新三郎に命を大切にして欲しいと伝えるよう頼むのだが…

第5話：
『女スリがさがした秘密』／三島（2011年8月1日　放送）

　水戸老公（里見浩太朗）と助三郎（東幹久）、格之進（的場浩司）そして八兵衛（林家三平）は三島に着いた。が、うかつにも助三郎は財布を、そして格之進は印籠を美人スリのお蔦（遠野なぎこ）に取られてしまった。二人はお蔦を必死に探す。
　お蔦が川に捨てた印籠を楓（雛形あきこ）が偶然拾い、格之進に届けた。
　楓は自分もスリだと偽って、お蔦に近づき、事情を探る。二人は酒を酌み交わして打ち解けるが、何かを秘めたお蔦の表情が楓は気に掛かる。
　一方、風車の弥七（内藤剛志）は、街道筋で白狐（びゃっこ）と名乗る悪党団による子どもの誘拐が頻発していることを老公に報告する。
　さて、お蔦の動きを警戒していた弥七と楓は、お蔦が町で侍から白い狐の根付（ねつけ）を盗む現場を捕えた。老公の人柄に触れ、お蔦は悲しい身の上を明かす。
　お蔦は自分の不注意のために悪党団にさらわれた幼い息子を必死に探していたのである。唯一の手がかりだった白い狐の根付の持ち主に、お蔦はやっとたどり着いたのであった。命がけで子どもを取り戻そうとするお蔦の母心に、老公は心を打たれる。
　お蔦が手に入れた根付を頼りに、老公は白狐の首領にたどり着く。首領はなんと代官所の役人、佐伯新左衛門（阿藤快）だと判明するのだが…

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