2011年7月4日〜12月12日(全21話

あらすじ:

第 123456789101112131415161718192021 話

第11話:
『命守った婆さんの知恵』/知立(2011年9月19日 放送)

 水戸老公(里見浩太朗)一行は知立に着いた。老公とは別行動の八兵衛(林家三平)は荒れ果てた小屋で暮らしている老婆、およね(中村玉緒)と出会う。およねは薬草を調合する名人で、八兵衛の腹痛をけろりと治して見せる。
 およねによると知立を治める殿様、織部成明(天宮良)は老人が大嫌いで、人々は年をとると遠く離れた山に捨てられるのだという。およねはそれを嫌って追っ手から逃れ、廃屋に隠れ住んでいた。およねは老公がかつて憧れた男に似ていると語り、なれなれしく振舞うのだった。
 ところで、織部の屋敷に忍び込んだ風車の弥七(内藤剛志)によると、織部は自分の身体を鍛えることに熱心で、不老不死を願って食事も薬しか口にしないという。弥七の報告を聞き、老公と助三郎(東幹久)、格之進(的場浩司)は呆れるのだった。
 老公と助三郎は織部の屋敷を訪ね、織部が噂どおりの愚か者だと知る。
 その織部がまむしにかまれて大騒ぎ、老公に助けて欲しいと泣きついた。老公は織部におよねが調合する薬を勧めるのだが…。


第12話:
『忠義に揺らぐ親子の絆』/亀山(2011年10月10日 放送)

 水戸老公(里見浩太朗)一行は亀山へ。その道中、一行は花村喜左衛門(石橋正次)、おきみ(池野浩子)夫婦と息子の新吉(野澤柊)と出会う。老公は、家族の難儀を救い、宿を探してやる。感謝して深々と頭を下げる喜左衛門とおきみは、親子ほど年が違っていた。
 ところが驚いたことに、一行が宿泊する旅籠の女中、由比(佳那晃子)とその息子、孝四郎(加治将樹)が喜左衛門の本当の妻と息子だと分かった。しかも喜左衛門は五年前に脱藩した罪人だということも判明する。
 しかし、実直な印象の喜左衛門には、何か深い事情があるだろうと老公には察せられ、由比には喜左衛門たちに会ったことを伝えることができなかった。
 一方、孝四郎は父親が脱藩したことで、同年の藩士達にからかわれ、悔しい思いをしていたが、父親を信じて耐え忍んでいた。だが、喜左衛門が亀山に帰っていること、しかも若いおきみと夫婦を名乗り、子どもまでいることを知って激怒する。
 その頃、亀山では藩主、板倉周防守重冬(猪狩賢二)の世継ぎを巡り、家老の市川宗兵衛(亀石征一郎)と奉行の塚田左内(大河内浩)が二派に別れて争っていた。市川と塚田はそれぞれ喜左衛門の行方を追っていた。老公は喜左衛門の脱藩は、世継ぎ争いに深く関わっているのではないかと考えた。
 さて、孝四郎は仕官することを条件に、市川に喜左衛門の居場所を教えるが、市川は喜左衛門を捕らえて差し出すよう、孝四郎に命じるのだった…


第13話:
『冴えない男の恩返し』/松坂(2011年10月17日 放送)

 水戸老公(里見浩太朗)は松坂へ。一行は元気のよい荷物運びの人足、源助(中本賢)と知り合った。老公は源助がかつて世話になった大店の主人、出雲屋市兵衛(渡辺寛二)の娘、お佳世(山下リオ)とその弟、倫太郎(平岡拓真)に秘かに金を送り、生活を支えていることを知って感心する。出雲屋は、三年前に扱った反物に不始末があり、店を失って自分は獄死した。妻も後を追うようにして死んだため、姉と弟は途方に暮れた。
 源助は二人の世話をして同じ長屋で暮らしているが、金を渡すときは旅人の「助さん」と偽名を名乗り、自分は顔を合わせることなく、茶店の主人、彦蔵(ばんばひろふみ)に金を渡してもらっていた。子どもたちに負い目を感じさせないための配慮である。  そこへ老公とは別行動の助三郎(東幹久)が現われた。お佳世と倫太郎は助三郎が、恩のある助さんなのではないかと、思いを巡らせる。  ところで、頭のよい倫太郎が江戸に出て学問で身を立てるため、十両という金が必要になった。源助は老公に事情を話して金を借りようとするが、老公は子どもたちに自分が助さんだと名乗るほうが先だと、諭して断った。  金策に困った源助は呉服問屋手代の銀六(志村東吾)にそそのかされて悪事の片棒を担がされることになった。事ここに至り、源助は三年前の出雲屋の没落も銀六とその主人、江坂屋(野崎海太郎)そして町奉行の大越三左衛門(大出俊)が仕組んだ悪事が原因だったと気付くのだが…


第14話:
『母ちゃん探して伊勢参り』/伊勢(2011年10月24日 放送)

 水戸老公(里見浩太朗)一行は旅の目的地である伊勢に着いた。一行は、往来で粗悪な品物を売っているお滝(山田まりや)と出会う。お滝は行き場のない子どもたちを集めて手懐け、いかがわしい商売を手伝わせていた。
 一方、一行は亀吉(藤本哉汰)という少年が、行方不明の母親を探していることを知った。亀吉の母は、数年前に大坂から伊勢参りに出かけたきり、帰らなかったという。その後父親も出奔し、天涯孤独となった亀吉は一人で伊勢まで旅をしてきたというのだ。
 助三郎(東幹久)と格之進(的場浩司)、八兵衛(林家三平)が母親探しを手伝うことになった。
 すると、先に知り合ったお滝が自分が亀吉の母親だと名乗り出る。名前は母親と同じで間違いないが、お滝が子どもたちを粗雑に扱う様子を見て、本当に亀吉の母親だろうかと老公は訝るのだった。
 その頃、伊勢ではスリや盗人がはびこり、人々が難儀していた。奉行所の与力、岩井右近(藤堂新二)がそれらの悪事の黒幕である。お滝も岩井に金を搾り取られていたが、一方で子どもたちが悪事に染まらぬよう保護してもいたのだ。
 ところで、風車の弥七(内藤剛志)は、大坂から伊勢参りに来た女は、金を盗まれた上に悪人にだまされて、行方が分からなくなっていることを突き止めた。では、亀吉の母だと名乗ったお滝は一体何者なのだろうか…


第15話:
『助さん格さん大喧嘩!!』/伊豆下田(2011年10月31日 放送)

 伊勢神宮参拝を終えた水戸老公(里見浩太朗)一行は、伊豆下田へ向かう。だが些細なことで口論になった助三郎(東幹久)と格之進(的場浩司)仲違いをする。道中一言も口を聞かない二人に老公と八兵衛(林家三平)はあきれるばかりだ。
 さて、一人で下田湊を散策していた助三郎は、やくざ者に追われている女、おけい(中島ひろ子)を救った。飯屋で働いていたおけいは、悪者にだまされて遊女にされ、五年になるという。
 自分の幸せは諦めたおけいだったが、夫婦約束をした畳職人のさぶ(鈴木一真)が最近やっと居所を突き止めて迎えに来た。だがそれが叶うはずもなく、おけいはさぶの身を案じて遊郭を飛び出した、と助三郎に語る。
 おけいを捜す追っ手は下田を縄張りにするうず潮一家のならず者で、助三郎も手傷を負うほどの命知らずの連中だ。老公は助三郎に格之進と和解して協力するよう諭すが、助三郎の突然の詫びの言葉を聞いた格之進は戸惑い、二人は仲直りすることができなかった。
 助三郎がさぶを捜し当て、おけいの身の上を語ると、さぶはそれでもおけいを思う気持ちは変わらないと答える。おけいも老公にさぶを忘れたことはないと打ち明ける。
 さて、あきれたことに奉行所の同心、江森仙之進(内田勝正)がうず潮一家を裏で操っていたことが分かる。一家の魔の手がさぶに迫り、さぶと助三郎は牢獄に捕えられてしまう。助三郎の危機を知り、格之進が駆けつけるのだが…



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