2006年7月24日〜12月18日(全20話

あらすじ:

第 1234567891011121314151617181920 話

第16話:
『銘酒を守った頑固者』/広島(2006年11月20日放送)

 水戸老公(里見浩太朗)一行は広島へ。厳島神社に参詣した老公は、旧知の広島藩元藩主、浅野光晟(みつあきら・寺田農)を訪ねる。光晟から江戸にいる藩主・綱長の病が全快したことを祝って、酒の味競べが行なわれることを聞き、老公は興味をもった。選ばれた酒は藩の御用達に取り立てられるという。
 広島では蔵元「三崎屋」の「宮錦」が銘酒として知れ渡っていた。店主は若いお志津(高松あい)である。頑固な杜氏、六兵衛(長門裕之)と弟子の清吉(伊東孝明)が仕込むこの酒は、光晟も絶賛。老公もその美味さに感心する。
 だが、六兵衛は「宮錦」は酒競べには出さないと断言し、清吉は反発する。自分が得心する酒は大量には作れないと六兵衛。最近、腕を上げている清吉は酒競べで名声を得て、販路を広げたいと考えている。二人の意見が合わず、清吉は蔵を飛び出した。
 一方、造り酒屋の鳴門屋庄右衛門(二瓶鮫一)は酒競べで名を上げ、商いを大きくしたいと考えていた。庄右衛門は、城代家老の鷺沼三太夫(栗塚旭)と結託して、酒の審査にあたる家臣たちの買収を進めていた…


第17話:
『男度胸の鬼退治』/岡山(2006年11月27日放送)

 水戸老公(里見浩太朗)一行は岡山へ。老公はふとしたことで知り合った、土地の魚屋・太吉(二反田雅澄)に祖父に成りすまして欲しいと頼まれ、驚いた。太吉は仕事熱心だが、気が弱く優柔不断だ。
 太吉には夫婦約束をしたお光(小西美帆)という娘がいる。お光の父親は網元の勝造(中田浩二)。勝造は、太吉ではもの足りないと、二人の結婚には反対しているという。両親も親戚もいない太吉は、身なりの良い老公が祖父となって名乗り出れば、勝造が許してくれるのではないかと考えたのである。しかし、その思惑ははずれ、勝造の機嫌をそこねてしまった。
 必死の太吉は、続いて助三郎(原田龍二)にけんかに強くなれるよう、剣術の手ほどきを頼むが、助三郎が厳しすぎてこれも上手くはいかない。
 ところで、廻船問屋の橘屋伝兵衛(工藤堅太郎)は息子の松之助(平野貴大)をお光と夫婦にさせて、商いを独占しようと企んでいた。伝兵衛は甘い言葉で勝造に言い寄るが勝造は首を縦には振らない。
 伝兵衛には勘定奉行の榊兵馬(大林丈史)という強い後ろ盾がいた。伝兵衛と榊は藩の特産品である備前焼を不当に売りさばき、私腹を肥やしている。伝兵衛は鬼の首塚とよばれる人気のない場所に焼き物を隠していたが、その秘密を偶然、お光と太吉が知ってしまった。二人の息の根を止めようと松之助と伝兵衛の魔の手が迫る。
 老公は太吉に、お光を守るため勇気を出して松之助に立ち向かうよう言って聞かせるのだった。
 けんかでは松之助に負けてばかりの太吉だが、鬼若(照英)とアキ(斉藤晶)の助勢を得て、松之助に立ち向かう。太吉が松之助に打ち勝ったことを見届け、老公も勘定奉行、榊を退治するために榊の屋敷に向かうのだが…


第18話:
『若君救った女将の秘密』/播磨(2006年12月4日放送)

 水戸老公(里見浩太朗)一行は播磨、三木城下に入った。老公は育ての親である三木仁兵衛の先祖代々の墓に参拝する。恩人の祖先に感謝を伝えるという長年の願いがかない安堵する老公だったが、刀で斬り結ぶ音が聞こえ、駆け付ける。
 一人の若い侍が、多数の武士に襲われていたのである。助三郎(原田龍二)、格之進(合田雅吏)が加勢するが侍は深手を負い、本陣に担ぎこまれる。
 老公は侍の身なりから、それが明石藩の世継ぎ、松平翔之介(福士誠治)ではないかと察した。翔之介は近く、小野藩の彩姫(多岐川華子)と見合いを兼ねた茶会を催すことになっていたが、それを快く思わない一派に命を狙われたのである。
 翔之介は本陣の女将、りく(栗原小巻)の看護を得て、次第に快復する。老公はりくの献身的な姿を見て、りくが翔之介の産みの母であることを見抜いた。りくはそのことを認め、母と名乗ることのできない悲しい事情を老公に語る。
 老公は自身が幼少の頃、母親とは対面できず寂しい思いをしたことを話し、りくに翔之介の母親であると名乗るよう励ますのだった。
 ところで、傷の癒えた翔之介は、老公に藩の中に世継ぎ争いの火種があることを打ち明け、解決のための協力を頼む。
 刺客のくノ一、胡蝶(夕渚麻里瑛)が執拗に翔之介を襲う。翔之介を亡きものにしようと企んでいるのは翔之介の叔父、松平直利(大竹周作)だ。直利は次席家老、筒井帯刀(青山良彦)と結託し、藩の実権を握ろうとしていた。
 そして、茶会当日。翔之介と彩姫が親しく言葉を交わす中、今度こそ翔之介の息の根を止めようと、胡蝶が翔之介に吹き矢の狙いを定めていた…


第19話:
『浪花娘情けの恩返し』/高野山(2006年12月11日放送)

 水戸老公(里見浩太朗)一行は高野山へ。老公はその道中、空腹で行き倒れになっていた旅の女、お花(山田花子)と出会う。お花は高野山の山門近くで一膳飯屋を営む清三(宮川大助)の姪で、清三を訪ねて大坂から出てきたのである。幼くして両親を亡くしたお花は、子供の頃から働きに出たが、どこでも厄介者扱いされて仕事が長続きせず職を点々とした。
 最後に奉公したのが大坂の侍・新田新兵衛(重松収)だったが、新田は上司の計略にはまり切腹させられたという。お花は、無念のうちに世を去った新田のために墓を建てたいと考え、高野山近くに暮らす清三を訪ねたのだ。
 お花は清三の店で働くことになったが、店はさびれており、客足も遠のいていた。老公はお花の視力が優れていることに目を付けて、客を呼ぶための工夫を考えた。それが功を奏して評判を呼び、潰れかけていた店は活気を取り戻した。
 その頃、高野山では本殿改築のため寄進を募っていた。総額二千両も集まるだろうと話題になっている。寄進を管理しているのは町名主の甚右衛門(小倉一郎)である。甚右衛門は金蔵破りを警戒して、工夫を凝らした新しい鍵を調達し、金を守っていた。
 その莫大な寄進に町奉行の中田監物(大河内浩)が目を付けた。中田は土地の顔役、不動坂の浪六(田畑猛雄)と結託して、金蔵から二千両を盗もうと企んでいた。だが、新しい鍵は簡単には開けることができない。
 実は中田はこれまでも悪事を繰り返してきた悪党で、お花が世話になった新田を陥れたのも中田だったのである。
 そうとは知らないお花は、中田に甘い言葉をかけられて有頂天になり、中田の屋敷に奉公に出る。中田は金蔵を破るために、お花の視力を利用したいだけなのだ。
 事情を知った老公は、お花が敵討ちできるよう計らうが…


第20話:
『祇園の夜の大騒動!』/京都(2006年12月18日放送)

 水戸老公(里見浩太朗)一行は京都に着いた。老公は、今回の旅の途中金沢で夫婦の縁を結んだ、前田利久(渡辺大)と菊(藤井麻衣子)に再会して喜んだ。仲のよい二人に思わず笑みがこぼれる。
 老公は、菊の父で京都所司代の松平因幡守(永井秀和)に誘われ、利久も伴い三人で祇園にくり出した。料亭の女将・紫乃(志乃原良子)と世間話に花が咲く。老公は京の人形師・長作(沼田爆)が、福井藩用人・牟婁勘太夫(むろかんだゆう・森次晃嗣)からの京人形製作の依頼を断ったという噂話を耳にする。
 京で指折りの呉服問屋・有賀屋(小沢象)を通しての仕事だが、注文の順番を違えてまで引き受けることはできない、というのが長作の言い分だ。職人として筋を通す長作に老公は感心するが、それと同時に、人形を幕府重役への賄賂に使おうとする牟婁の邪まな企みも察知する。
 菊の紹介を得て、老公も長作に人形製作を依頼するが、すぐにはできないと断られた。意地を張って互いに譲らない、頑固な老公と長作に、助さん(原田龍二)と格さん(合田雅吏)は苦笑する。
 さて有賀屋は牟婁と画策している悪事を成就させるために、是が非でも長作の人形が必要だ。有賀屋の息のかかった、やくざ者の藤造(西田良)は、長作の娘・お久美(歌原奈緒)をさらおうとするが、とんでもないことに間違えて菊を捕らえてしまう。
 長作はやむを得ず仕事を引き受けるが、有賀屋に菊の身分がばれてしまい、菊の命が危ない。助さん、格さんと利久が救出に向かうのだが…



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