現代地図でみる「JIN -仁-」の名所

『ルロンの屋敷』(現・神奈川県横浜市中区山下町 付近)

(写真)“開国”を機に日本へやってきた外国人たちは、当時、幕府によって「居留することのできる場所」を限定されていた(『外国人居留地』は各地に存在していた)。1859年(安政6年)、横浜港が正式に開港すると、幕府は山下町を中心とする地域を、外国人の居留地のひとつに指定。『ルロンの屋敷』の所在は、劇中で詳しく明かされてはいないが、この近辺であると推測される。
ちなみに、投獄されてしまった仁を救うため、身売りを決意した野風が横浜・花街へ出向き、その入り口でルロンの使用人に声をかけられるというシーンがあったが、あの場所は、現在『横浜スタジアム』のある付近。かつてあの地には、横浜で大もうけした商人と外国人をターゲットにした花街(遊女屋や芸妓屋が集まっている区域)が栄えていたという。
1866年(慶応2年)、横浜で大火が発生すると、このあたり一帯もすべて焼けてしまい、花街は消滅して公園に姿を変え、山下町へ住んでいた外国人たちは、より景色のよい“山の手方面”へとその居住地を拡大していったそうだ。

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